（聴解練習はご自分で録音してください）

聴解問題スクリプト（「ア」はアナウンサーです）

ア：ええ、今回の裁判では、マンションでペットを飼ってはいけないという判決が出ましたが、これについて、ちょっと何人かの方にインタビューをしてみましょう。みなさん、マンションに現在住んでいる方なんですが……まず、最初の方、いかがでしょうか。
１：ええ、実は、うちでも小さい犬を飼っているんですが、子供の教育のために飼っているんです。マンションにいると、どうしても自然に親しむ機会が少なくなりますから．．
ア：このマンションでは、ペットを飼ってもいいことになっているんですか。
１：いいぇ、もちろん、飼ってはいけないんです。
ア：近所の人は何か言いませんか。
１：ううん、まあ、近所の人には、目をつぶってもらってる、ってところですね。


ア：ああ、そうですか、ありがとうございました……じゃあ、次の方。
２：うちでは飼っていません。だって、規則でしょ。大体ね、マンションっていうのは、共同の住宅ですから……動物を飼うなんて、エゴイズムですよ。
ア：でも、いろいろ理由があるんじゃないですか。
２：そんなこと言っても……いえね、うちは三階なんですけど、四階のお宅ではね、小鳥を飼ってるんですよ……迷惑ですね。ベランダでふとんを干すでしょ、すると、鳥の羽だとか、ごみだとかが落ちてきて、困るんですよ、まったく。
ア：ああ、そうですか……いろいろトラブルがあるんですね。じゃあ、次のかた。


３：いえね、うちでも飼いたいんですが、ご近所の目がうるさいでしょ。昔、子供が小さいころでしたけど、ねこを飼っていたんですよ。ねこもね、小さい時は可愛くて、いいんですけど、大きくなると、ほら、発情期があるでしょ、近所のオス猫が来て、もううるさくて、うるさくて……
ア：今はどうですか、なにか飼っていますか。
３：今は、近所の目もうるさいし、子供も大きくなりましたから、何も飼っていません。
ア：ああ、そうですか。みなさん、苦労なさってますねえ。次のかたはどうですか。


４：ええ、うちは子供がいないんですよ。それで、女房が寂しがるもんですからね。
犬を飼ってるんです。迷惑をかけていることは十分にわかっているんですが……
ア：なにか、それで苦情はありませんか。
４：いえ、特にありませんね。隣に小学生の男の子が住んでいるんですけど、ときどきうちに来て、犬と遊んでますよ。
ア：ああ、そうですか。いちおう、うまくいっているようですね。ええ、次の方は若いかたですが、どうですか。


５：ぼくは今、ワンルームマンションに住んでるんですけど……あの、学生です。
まったく迷惑な話ですよ。夜なんかね、勉強したり本を読んだりしている時に、隣の犬がワンワンほえるんですよ。
ア：それは困りますねえ。
５：ええ、赤ん坊が泣くのは、しかたがないから、がまんするけど……犬はねえ。
どうかと思います。そりゃね、彼らは犬が好きなんだろうけど、こっちはいい迷惑ですよ。
ア：そうですか。夜中にね、犬に鳴かれたら……よくわかります。では、最後の方、いかがでしょうか。


６：わたし、今、猫を飼っているんですけど……もちろん、近所の人にはないしょです。管理人さんも知らないと思います。家からは絶対に出しません。それに、避妊の手術をしてあるので、オスも来ませんし……一人暮らしだから、寂しいでしょう……わたしみたいな人は、おおぜいいるんじゃないかしら。
ア：いや、今日はお忙しいところ、ありがとうございました。


Ｅ：聴解問題　ペット裁判（解答用紙）
　解答させるものは以下のような項目です。解答用紙は自分で作ってください。（一覧表形式で）
（１）何を飼っているか、または何も飼っていないか。
（２）飼っている理由は何か、また、飼っていない理由は何か。
（３）近所とトラブルがあるか、または、トラブルが昔あったか。