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アンコール遺跡−18 タ・プローム編(その1)
タ・プロームは、 バイヨン と同じくジャヤヴァルマン7世が創建した寺院である。最盛期には5,000人とも10,000人とも言われる僧侶や舞姫が住んでいたと言われている。ところで、僕の浅はかな知識では、仏教は女人禁制である。僧侶と舞姫が同居というのはいかがなものであろうか。ヒンズー教では許されるのであろうか。
タ・プロームは、その後廃墟と化した。アンコール・ワットですら忘れられていたのだから、タ・プロームが廃墟と化していたのもやむを得まい。タ・プロームが他の遺跡と違うのは、発見された当時のまま現在に至る点である。旅名人ブックスでは「樹木が遺跡を包む」と表現している。言いえて妙である。
タ・プロームは駐車場から密林の中を歩く。今までは遺跡が見えるところに駐車場があったが、舗装されていない密林の中を一人で歩くというのもいいものだ。期待に胸が高鳴る。
クメールの密林
しばし歩くと西門に着く。想像以上の壊れっぷりである。門の上を見ると、崩壊しないのが不思議なくらいである。絶妙なバランスである。
西門
第一回廊に限らず、タ・プロームの建物は苔で覆われているため、一面緑色である。日本人の好みに合っていると言えるかもしれない。旅名人ブックスでは「寂寞の夕暮れ時に散策すると、諸行無常を感じさせられる。」と表現している。これまた言いえて妙である。
第一回廊
次ページからは大自然の脅威をご紹介したい。
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