スペイン世界遺産エッセー/サンティアゴ・デ・コンポステーラ
②街全体の雰囲気最初にこの街を訪問したときの印象は、「ここがスペインなのか !」というもの。
十数年前のスペイン在住時、真夏のマドリッドには高温と車公害で辟易する日々をおくっておりました。
そんなおり、週末旅行でたまたま訪問したこの「別天地」はまさに驚きで、
灼熱は冷涼、赤茶け乾燥した平原は緑豊かな海岸丘陵、
車公害の巨大都市は中世的ヒューマンサイズの快適空間に代わり、
太陽と闘牛・フラメンコのイメージとはまったく異なる、
バグパイプと霧雨の似合うケルト文化のにおいが漂っていました。
そして特に感動したのは、旧市街全域の居心地の良さで、
単に歴史的建築物や歴史的背景に恵まれているというだけではなく、
旅慣れた観光客を飽きさせないよう、宿・食・モニュメント・・・などが一体となり工夫され、
地域特性に合わせた文化保存、観光政策などの努力が結集されたものであるように感じられました。
写真はサンティアゴ・デ・コンポステーラの公設市場、リアス式海岸に近接し魚介類が豊富な市場です。
街並みは表通りの歴史的建造物はもちろんのこと、裏道の石畳や花崗岩の小さな建物もしっとりして魅力的。
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