スペイン旅行のためのヨーロッパ地形

気候と文化のかかわり

スイス人はどうして優秀 ?

スイスという国は人口わずか６００万人にもかかわらず、非常に存在感の強い国です。文化レベルのバロメーターともみなせるノーベル賞受賞者が多いこと、政治的にも永世中立国として世界の尊敬を集めています。

物理的には小さなこの国が文化的・政治的にどうして巨大でありえるのか、ひとつの理由は多様な地形・気候にあると聞きました。ヨーロッパの中央に位置し、海洋性・大陸性・地中海性とヨーロッパのすべての気候の影響下にあります。地形Ⅱついても高低が激しくそれに対応するには生活様式も多様にならざるをえないようです。

ではヨーロッパの他の国々はどうでしょう。世界の牽引車の役割を果たしてきた古代ギリシア、古代ローマ、神聖ローマ帝国(ドイツ)、フランス、ポルトガル、スペイン・・についてもそれぞれに「地の利」を活かして発展し、その役割の変化により国の重要性も変遷してきたようです。

現在より地球全体が冷涼だった時代は、地中海周辺には森がたくさんあつたようで、こういう時代は厳しい寒さにさらされていた北部より、南部の方が中心的役割を果たすことができたようです。古代ギリシア、古代ローマ時代のことです。

温暖化と科学技術の進展に伴い冷涼な森が克服できるようになり、中央のドイツ、フランスが大躍進、その後、舞台がヨーロッパから世界に拡大してからは新世界に最も近いポルトガル、貿易が盛んになってからは内陸深くまで入り込んだ積み下ろし港を持つスペイン、・・・という風に時代と共に政治的意図、科学技術の占める割合が増しては着ますが、基本は地形・気候の自然環境に支配されているのではないでしょうか。

XXXこういう自然環境のもとではヨーロッパ北部の国々より、南部の地中海周辺国家が先進地域であったようです。そしてその後、人類の科学技術の発展により自然環境を克服できるようになったことと。温暖化が進みかっての森林地帯が砂漠化することにより、主役は北部に移ってしまいました。XXX

ちなみに、世界の覇権国家がスペインの後、オランダ、イギリスへと移っていきますが経済制度が重商主義から重農主義に変化したのが大きな要因です。勿論重農主義に成功したイギリスが主導権争いに勝利することになりますが、成功のもとは当時の経済で重要であった繊維産業に必要な牧羊に適していたことがあげられます。

冒頭のスイスが台頭してきたのは長い歴史からするとつい最近のことのようで、かっては生産の障害だった厳しい山岳が観光の普及によって一変して資源に代わったのも大きな要因です。

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