このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

スペイン旅行のためのヨーロッパ地形

造山運動・アルプス期


スイス・アルプス、シャモア・アルプス、オーストリア・チロル、スペインピレネー山脈・・・

④は中生代後半のジュラ紀・白亜紀(約1億8千万年〜7千万年前)から
新生代はじめ(7千万年〜6千5百万年前)に起こったアルプス造山運動です。

このとき、これまでの造山運動期に形成、
後の侵食により台地となっていた古い地域も多大な影響を受け、
傾動・断層により多くの地塊に分裂、一部は地累として山塊となり、
他は陥没して地溝あるいは盆地を形成しています。

これらが全ヨーロッパにW字型で散在しているのが前ページの扇の枠骨に挟まれた地域というわけです。
また、古い基盤内の断層・亀裂に沿って溶岩が地表に噴出することによる起伏も見られ、
ここでは結晶岩の山地に火山地形が変化を与えています。

古いカレドニア・ヘルシニアン造山時代の地域が、
繰り返しになりますが、多くの断片地塊がまだら模様に組み合わされ高原台地となるのに対して、
新しいアルプス造山時代にぶ厚くなった地殻の地域はアルプス造山帯と呼ばれ、
西のイベリア半島から東のカフカス山脈までの一連の大山脈となっています。

これはユーラシア・プレートとアフリカ・プレートが衝突し、
間にあったテチス海の地向斜に分厚く堆積した層が褶曲し,盛り上がったもので、
テチス海に堆積した生物の遺骸層などが膨大であった分山脈の起伏が大きくなっています。

したがって岩質は大山脈の多くの地域では石灰岩層が主で、
ところどころに古い結晶質岩盤が断片的に断層等を起こしまぎれ込んでいます。

ピレネー・アルプス山脈などで、山脈の中央部での並びが2列・3列となり、
石灰質岩の山脈にはさまれるように結晶質岩の尖峰をもつ山脈が閉じ込められているのをみかけますが、
これは古い結晶岩質が上部に堆積した石灰岩層を突き破り、隆起したものです。

そして造山運動とは逆の侵食になりますが
、数回にわたる氷河期の作用も地形に多大な影響を及ぼし、
とくに最後の氷河期(約11万年〜1万年前の10万年間)は融解時の海進と共に、
至るところにその痕跡を残し、現在のヨーロッパ地形を特徴付けています。

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