「鵜の目鷹の目」と云う言葉がありまっしょうが。 
 鵜や鷹がクサ、獲物ばねらうときの目のごと、なにひとつ見逃さんぞ、ていう鋭か目つきの形容として使われとる。 
 
 ここで云いたかとは、勿論それもあるバッテン、物を見る視点のこと。やさぁしゅう云うと、写真撮る時のカメラの位置についてですタイ。 
  
 普段あんまり写真ば撮ることのなか人に、「写真ば撮って」て云うと、たいがいスポーッと突っ立つたまま、カメラば構えて撮んしゃることが多か。せいぜい、ちょっと腰ば落とす程度やねぇ。 こうして撮った写真は、普通に人間が、生活で見ている目の位置やから、至極自然ではあるとバッテン、逆に云うと変化がなかていうか、新鮮さがない「絵」になってしまうとです。  そこで時には、被写体や状況によって、高い位置や低い位置からの、思い切ったアングルも、よかバイて云うこと、それがここでいう「鵜の目、鷹の目」ていう意味です。 
  
 時には高い位置から、見下ろし撮る「鷹の目」、低いとこから見上げて撮る「鵜の目」で撮してみんしゃい。「おろーっ」て、びっくりするごたあ新鮮な「絵」のでけますバイ。 
 
 
   
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
                        俯瞰写真は位置関係がよく分かる 
 
 「鷹の目」で見下ろした俯瞰写真は、被写体の位置関係ば説明させるのにはもってこい。 
 
  こらあ、地図がそうやケン、合点のいきまっしょう。 
 「鷹の目」俯瞰写真ちゅうたっちゃ、なあーも電信柱に登って撮れていうとやなかよ。 
 
 カメラ持った両手ば、頭の上に差し上げて、ちょっとカメラば下向けて撮れば、これでも視点が変わった写真がでけるじゃなかね。 
 
 ほら、よう人だかりの後から、報道カメラマンが、両手差し上げて撮りよろうが、あれですタイ。 
 目の高さに構えよったら、前が邪魔になって撮れん時、これが出来たら便利しますバイ。足継ぎもなーもいらん。 
 
 
  
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
                           カメラを頭の上にさし上げて撮った写真 
 
 ワイド系のレンズなら、ファインダー見らんでも、すぐ撮れるごとなる。これりっぱな「鷹の目」写真じゃなかね。ただしですタイ、俯瞰は説明的になりすぎて、芸術性にはとぼしゅうなる、ていう欠点があるとです。 
 
  
  
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
                      下からアオルとなぜか芸術的に見える 
 
 逆に「鵜の目」で下からあおった写真は、なしかしらんバッテン、それだけで芸術的に見えますバイ。これは利用せな損でっしょう 
 
 ただ、注意しとかないかんとは、肥えとる人ば下からあおったら、二重あごに写ってしまうケン、これだけはご用心。 
 
  ついでに、ことわざにはなかバッテン、「蛙の目」ちゅうとは、パノラマやらワイドな視点のことば云いたかケン、付け加えたとですタイ。   
        バカチョンカメラのパノラマはワイドの上下をカットしただけのごまかし 
         デジタルではパンしながら何枚か撮ったものを、パノラマにつなぐソフトもある 
 
 もうひとつ、ついでに、「蛇の目」ていうとは地面すれすれからの見え方。はいつくばっても足りんケン、カメラば地面に置いて撮ってみなっせ、どげな絵になるか。 
 
 ファインダーの見られん ?  ピントの合わせられん ? 
 見らんでも使い捨てカメラやら、コンパクトカメラはワイド系のレンズが多かケン心配せんでよか。 
 
 パンフォーカスで、どこにてもピントがあうごと出来とる。何回かしよるうちい、ファインダーは覗かんでも、ちゃーんと水平に撮れるごとなると。 
 
 ついでに、パンフォーカスちゅうたらクサ、手前から奥まで(近くから、遠くまで)全体にピントが合うこと。フォーカスは焦点。パンはすべて。パンアメリカンのパン。汎。 
 
 デジタルならなお良か。見てダメなら消せばよかとやもん。 
 何回か練習すれば、すぐに面白か「蛇の目」の写真が撮れるようになりますタイ。  
  
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
                  「蛇の目」写真 (本当に撮りよったら蛇がおった) 
 
  POINT はい今回は、突っ立ったままで撮すばかりじゃのうて、伸び上がったりしゃがんだり 
       時にははいつくばったりして視点の違う写真も撮ってみましょうて云う提案でした。 
 
 
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