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やまくにのかかしワールド2011
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 場所が17カ所に増え、
  かかしは1000体ば越えた

1  ろくすけ工房(かかしワールド発祥の地)
 2  あざみ村
 3  ポケット村 (山国中学校の前)
 4  おんぱく村 (コア山国緑の広場)
 5  やすらぎ村 (旧守実温泉やすらぎの郷横)
 6  ゲゲゲ村(田舎体験工房前庭と裏)
 7  大勢豊作村(大勢橋渡った右)
 8  なかま殿 (どの・でんじゃなか。どん)
 9  ひらおの村 (仕事が細かい案山子)
 10 こいこい村 (かかしの運動会)
 11 小屋川ランド (R496小屋川中央橋渡る)
 12 さるとび村( 猿飛千壺峡)
 13 毛谷村 (歌舞伎ファンには有名な県境の村)
 14 つや姫村(ことしから新規に参加)
 15 駅の直販村(道の駅やまくに)
 16 犬王丸パーク(道の駅やまくにの北隣り)
 17 町内の道端にあっちこっち(見落とすな) 

 ● ろくすけ工房

 かかしワールドの仕掛け人で発祥の地がここ「ろくすけ工房」

 今年のテーマは
「昭和の農家」
 一家総出での農作業風景がほほえましか。




「昭和の農家」は霜が降りた早朝と、夕方の2回に分けて撮影しました。
 去年はスカイツリーやった得意の藁こずみに、
今年は
「ヤンチャな三男坊」が登っとる。

 テレビでも何回となく取材されて「かかしワールド」のシンボルになった。







「ろくすけ工房」と「あざみ村」は、かかしワールドの南端にあるケン、日田ICから入ってくると最初に見ることがでける。

 「かかしワールド」の発端は、12年も前の平成11年(1999)。ここの奥さんが、作った案山子ば、なんげなしに工房の前の石垣に腰掛けさせとんなったとが始まりで・・・・・




「ヤル気いっぱいの次男」と親子揃うて脱穀作業。コンバインていう機械がでけてから、こげな風景はもう見らんごとなった。

 平成15年(2003)になったら、刈り取りの終わった田圃に作るごとなって、近所の赤尾さんもかたってクサ、かかしさんも30体になったとゲナ。




 霜の朝、ばあちゃんの姿勢がなんともリアル。
傑作ばっかりの「昭和の農家」バッテン、そのなかでも特に際だったかかしさんやった。

 それが今じゃどうじゃろかい。去年なんかは飾る部落も14カ所で750体にもなった。

 見に来る物好きも6万人になった。






「がんばる長男」

 町役場も5年前からは「町おこしにもってこい」いうことでヒラヒラの幟り旗ば作って町中に立てるやら、力ば入れだした。






「ほほえましか」いうとば人形にしたらこうなる、ていう見本。

 去年なんかは役場の上空に「かかしのアドバルーン」ば上げるやら「かかしの写真コンテスト」始めるやら、博多の「山笠のぼせ」じゃなかバッテン町中が「のぼせ」だした。





「ろくすけ工房」と「あざみ村」の境目のコスモスの中に立っとるケン、どっちんとかよう分からん。

 大分県のの知事さんも「こら黙っちゃおられんバイ」いうことで、見物にきなって(行政用語ではこれば視察ていう)、ろくすけ工房とあざみ村に足ば運びんしゃったゲナ。

 観光客から記念写真までせがまれて、ご機嫌の知事さん。「かかしワールドの町おこし効果は立派立派。 道路も広げちゃるバイ。駐車場も作っちゃろう」

 ろくすけ工房の得意ワザ。釣りをする親子は毎年見とっても飽きん。

 ● あざみ村  広さ・案山子の数ともに「かかしワールド」で最大。まわりの環境がよか。

「新らしもん・変わりもん」の好きなマスコミも、こうなったらわれ先にと取りあげだした。
 そればみて旅行業者が抜け目のなか目ばつけた。




 
本家で老舗( ? )のあざみ村。今年の出しもんは「村芝居」がテーマ。しかも欲張って国定忠治と金色夜叉。
 11人のメンバーが毎週、月・木の8時から集まって作ったていう。

 時期が耶馬渓の紅葉といつしょやケン、セットにして観光客ば連れてくるごとなった。

 初めは知らんふりしとった部落も「遅れちゃならん、かててくれ」いうことになって、今年なんかは「かかし村」が17カ所、かかしさんの数が1000体ば越えた。

 町内の「かかし村」ば巡るスタンプラリーまで始まった。






 
今年の「あざみ村」で、駅長のアイデア賞は「むかしジュリーのファンやった、このおばあちゃん。
身体の傾き具合が絶妙。
 

 「あざみ村」のかかしが、こそっと駅長に耳打ちしよった。「こげなにどんどん増えつづけたら、こりゃあこれから先、どうなるんじやろうわ」

 駅長の答え「数より質。マンネリ化したらすぐ飽きられるバイ。毎年、見物人ば驚かすアイデアが大事タイ」



 
部活の合間にデートしとるふたり。うしろで仲間が指さして冷やかしとる。

 山国町守実(もりざね)の旧道は、ろくすけ工房・あざみ村のあたりで期間中に片側駐車が認められとるケン、ちょつと車ばとめて見物するとには便利か。





 どっちがかかし?
 乗ってきたマイクロバスが迎えに来るとば待っとる観光客と並ぶ道ばたのかかしに違和感はなか。

 あさみ村のこの家はいつも柿ぢぎりのコーナー。
毎年おんなじバッテン、衣装・ポーズばよう考えちゃあケン、楽しか。





 下の子の左足、靴のつま先までようでけとる。

 街角注意

 「かかしワールド」の期間、山国町ば歩くときは、どこにかかしがおるか分からんケン、四方八方に気ば配っとかないかん。



 これはローソンの店員さんかと思うたらかかしやった。

 役場も「町おこし」に応援せないかんと思うてか、最近はヒラヒラ旗ば作って盛り上げに一役。

 ● ポケット村

 むかし、耶馬渓鉄道が走りよった頃は、このあたりが終点の守実温泉駅やった。




 
山国中学校まえの広場に、守実商店会のメンバー男女20名が作った琴奨菊がおった。
 大関昇進と九州場所。タイミングぴったりやった。

 ● おんぱく村
 
守実の中心「コアやまくに」の傍にでけたとが「おんぱく村」
 NPO法人ハットウ・オンパク(八湯温泊)の公募であまったかかしたちが展示されとる。



 バッテン、おんぱくちゃなんな ?
 別府温泉で始まった「温泉ば中心にした観光客誘致のイベント」のことで温泉泊覧会のこと。 

 その隣ば借りて非公式な特別参加の「絆村」いうとがある。これは、三郷小学校 5・6年生の37名が、あざみ会の指導でかかし作りに挑戦したもの。

 2週間かけて12体のかかしば作り上げた。

 ● やすらぎ村

 
やすらぎ村とゲゲゲ村は旧守実温泉やった「やすらぎの郷やまくに」ば運営しとる(財)コアやまくにが取組んどる。






 今年のテーマは「なでしこジャパン」
 

 ビールケースの上にベニヤ板ば置いた舞台で唄う「世紀の歌姫」は衣装が豪華。

 ついつい観光のお客さんも悪のりして、自分が美空ひばりになったつもり。

 ● ゲゲゲ村

 
やすらぎ村からものの5分も歩けば、田舎体験工房のゲゲゲ村。毎年ゲゲゲ一族が楽しませてくれとった。

 今年も田舎体験工房の表にはゲゲゲがおるもんと思うて行ったら、天使しかおらん。



 「チェッ こらぁ今年はシケとる」いうて帰ってきて、よう調べてみたら」ゲゲゲの一族は建てもんの裏手に引っ越しとんなるとゲナ。

 そんならそうで「ゲゲゲは裏手にどうぞ。とか、矢印とか」ばつけとかな分かるもんかい。
 お陰で鬼太郎に逢うため2回も通うハメになった。

 役場に電話して「あれじゃあ、知らんもんは鬼太郎ば見らんで帰ってしまいんしゃるバイ」て改善提案ばしといてやったとバッテン、2回目に行ったとき見回してもゲゲゲのほうに誘導するごたる案内板はなかった。

 有り難く承るだけで、なぁーもせんとが行政。いうことは分かっとるバッテン、山国もいっしょかと思うたら、腹の立つ。
 

 ● 大勢豊作村

 
去年の大勢豊作村は、あらかじめ田圃の一部ば刈り残しといて、そこに稲刈りポーズの案山子ば置くていうアイデアが良かった。

 今年も会場の真ん中の畑に実物のホウレンソウやらが植えてあって、農作業のかかしにリアルな感じば与える演出やった。



 今年も15名の人達が作った「豊作の秋」
 いまはもう見ることもでけんか古か農作業用の機械やら道具が活用されとって珍しか。
 餅焼の餅も本物かと思うて近づいてみたら、
「なあーんや、ぬいぐるみのモチやった」
● ひらおの村
 山国から英彦山へ登っとる国道496号線沿いに展開する「ひらおの村」のかかしは、その作りが丁寧で繊細。

 釣れた魚の一匹まで手の込んどる。




上の上・部落総出の田植え風景。全員かかし
左上・釣れた魚もかかし
左下・モチロン牛も農夫もかかし
上・兄弟ともかかし

 ● こいこい村


 
なし「こいこい村」かていえば、毎年4月下旬から5月上旬まで、村の中ば流れとる山国川に鯉のぼりば泳がせとるけんタイ。

 「鯉と来い(博多弁でいうたら・きんしゃい)」ばかけて「こいこい村」


 ここは田圃じゃのうて、公園の敷地ば利用しとるケン、公衆トイレもあって、ショーベンの近か年寄りでも、安心て長居がてける。

 出店もあって食いもんもある。

  ● 小屋川ランド

 小屋川地区、約30名が今年作ったとは・・・

 月光仮面とAKB48の奇妙な取り合わせ。
 ここは若い人が多かケン、感覚が新しゅうてかかしも現代風。

 あんまり可愛かケン、いつまで見とっても飽きん。

 うしろに見えとる「小屋川中央橋」のでけて何周年かの記念行事ばパロデイにしたお祓いの神事。

 本物の酒のあがっとった。

 小屋川の入り口には安全運転のキャンペーンガールじゃのうてクサ、ゴジラが立っとったケン、駅長も加勢して旗ばふってきた。

 ● さるとび村

 日田街道(国道212号)から約6km、英彦山のほうに入ると奥耶馬渓の名所のひとつ「猿飛千壺峡(さるとびせんつぼきょう)」がある。

 かかしワールドで知って、奇岩と清流ば訪ねてくる人の増えたもんやケン、中津市が奮発して駐車場ば新しゅうつくってくれた。

 「さるとび村の運動会」もお陰でのびのびとでけるごとなった。

 施設のジジババも介護のねえさんに連れてきてもろうて喜んどんなった。

 お祭りいうたら、じっとしとりきらん駅長が、案山子の踊りに、のぼせ上がって紛れ込んだ。。

 かかしが云うた。
 「頼むケン、邪魔くらんどいてぇ」

 鶏もひよこもようでけとるバッテン、この子ふたりがなんとも「あいらしか」
 「うったち 鶏ば見張っとるとよ」

 ● 毛谷村

 
伝説の毛谷村六助は、去年まで飾ってあった毛谷分校の跡から、下界に近か方へ引っ越して来とんなった。

 そうやろう、前んとこは、もう英彦山の野峠のすぐ下で遠かったもん。バッテン、そげな山ん中やったケン、六助のかかしと雰囲気が合うとった。

 部落の真ん中に下りてきたら、なんかかかしが落ち着かん。

 毛谷村に生まれ成人した六助は、加藤清正の家臣になり、文禄の役では、各地で功ば立てたていう。

 彼の名が人々に知られるようになったとは「彦山権現誓助剣(ひこさんごんげんちかいのすけだち)」ていう歌舞伎に取りあげられたケンやった。

  剣の名手やった六助が、だまし討ちされた師匠一味斎の妻お幸や娘お園ば助け、仇ば討つていう筋書は、仇討ちものの傑作として大好評やった。

 六助の晩年について古文書「毛谷村六助略縁起」によれば、文禄の役後、毛谷村に戻り62才で病死したていう。毛谷村にはチャンと墓がある。

 「やっぱあお墓にも詣って行こう」いうて上がってきたら、お墓に先客があった。

 かかしワールドやら知らんで、野峠から下りてきた山口県のおやじさんやった。

 毛谷村六助の説明ばしてやって「ぜひかかしワールドば撮していきんしゃい」ていたらん さいたら回しといた。

 ● つや姫村

 
今年初参加の村。ここで採れる米のブランド名ばかかし村の名前に使うとる。

 ゆかたのねえちゃんが稲穂ば持ってお出迎えやった。

 竈もバッテン、火吹き竹やら珍しか。

 去年も書いたバッテン、ここのかかしは顔がなかケン、いろいろ想像がでけてよか。

 タレントの顔写真ば貼ったごたるかかしは、イメージが強制されてイカン。

 ひつじのようでけとったねえ。

 それもそのはず。近づいてみたら本物の毛やった。
 展示場所の反対側の斜面で草刈りのありよるて思うたら、なんちゅうこっちゃ。このおふたりさんもかかしやった。

 危ないとこ「お疲れさん」て声かけるとこやった。
 バッテン、もし声かけとったら、このふたり振り向いたかも知れん。

 ● 駅の直販村


 
「道の駅やまくに」も今年から、ろくすけ工房に指導して貰うて参加した。




 椎茸栽培の風景やが、この二体のかかし どう見てもろくすけ工房の月木さん夫妻に見えてならん。
 ろくすけ工房の得意ワザ「釣りかかし」がここでも人気もんやったことは云うまでもなか。
 ● 犬王丸

 
去年までは「なかま殿」といっしょと思うとったけど、今年は独立して新参加。

 道の駅と向かう合うて大作「一休さん」

 かかしの数も多かし、なかなかの出来やった。
 「上がってこいや」てタイトルのついとった。

 かかしとは関係なかバッテン、犬王丸の北側に「なんてん」ていう食堂がある。店の表に南天が植えてあって真っ赤な実ばつけとった。

 それで店名が「なんてん」かと思うとったら親父いわく「難ば転じる」ケン、なんてんゲナ。

 うーむ うまい。
 ここのそばも旨かった。
 ● 道のあっちこっち

 案山子の期間中 やまくに歩いたら、どれがかかしか人間か区別がつかん。

 人間かと思うて話しかけろうてするとかかしやったり、かかしやろうと思うて見に寄っていったらニコッと挨拶されたり、眼と頭とがこんがらがってしまう。


 
これは川原に仕掛けられた「おしんの名場面」
 白かビニールは雪の降っとるつもりタイ。
 軒先のありふれた風景だけに欺される。孫チンのポーズが抜群に上手い。
 工場(こうじょう じゃのうして こうば ていうたほうがぴったりする)の前に、さりげなく置いてあったら、つい本物と間違える。
 自分も子供の頃経験しとる場面やケン、ついつい顔がにやけて来るとタイ。
 本物の病院の入り口にあるケン、本物と思わんほうがおかしか。
 ● 佐竹さんちの風車

 こいこい村の手前の田圃に、ペットボトルばリサイクルした風車の林があって、ついついみんなが車ば止める。
 こいこい村では買うこともでける。

 バックに暗か林があって逆光が美しかった。
 ゴメン最後に引っ張り出して・・・

 去年頑張ったかかしさん。色あせて朽ち果てて
駅長やったら早う火葬ばしてやるとに・・・

場所・大分県中津市山国町 大分自動車道ば日田ICで下りて、国道212号線へ左折。約8kmで大石峠の奥耶馬トンネルば出たらゆるい下り坂。約4kmの信号ば右折(左折は国道496号線で毛谷村へ)して橋ば渡り右折、神社の前直進200mで「あざみ村」の入口。あとはここで地図ばゲットしてご自由に。各村々に駐車場所はある。  取材日 2011.11.08と11.22

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