このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

古羅漢
「秋」の目次へ 観光案内所へ

   場所・大分県
   中津市本耶馬渓町


 羅漢寺の前に広がる荒々しか山頂の山がある。

 「古羅漢(ふるらかん)の景」て呼ばれる耶馬渓の景勝地バッテン、観光客はリフトで羅漢寺には行っても、こっちには振り向きもせん。

 駐車場から、2004年にでけた古羅漢探勝路ば登っていくと、荒々しい岩山の回廊に出る。

 見上げると「天人橋の洞窟」が落ちてきそうな迫力で迫ってくる。

 このオーバーハングした山頂近くの岩窟には、昔の堂宇がそのまま残っとる。

 昔、ここは、修行の人の霊場やったっちゃろう、石仏がいっぱい並んどる。 

 伝説によると、羅漢寺の石仏が一晩のウチにここへ飛び移ってきたとゲナ

 羅漢寺は、羅漢寺ていうぐらいやケン、羅漢さんばっかりバッテン、いくら羅漢さんいうてもクサ、修行中の身やケン、仲違いかなんかあって、反主流派が、造反して、ここへ引っ越して来なったとかも知れん。

 昔のままの堂宇は、もう半分腐っとって踏んだら床板が抜けるっちゃなかかて思うごと古か。

 岩山の断崖にあるケン、下ばみたら背筋のズーンとするごと怖かバッテン、耶馬渓の景色はよう見える。

 お堂の真ん中に鎮座するこの観音さんは、南北朝のもんで、高さが110cm。

 左膝には高さ7.4cm、巾2.4cmの木で作った五輪塔が入っとってクサ、五輪塔の中には古代インド文字ば墨書した紙切れと、人の歯が治められとったゲナ。
(左膝に穴の蓋が見えとる)

 紙片に書かれた年号から1362年に、歯の持ち主ば供養するため、作ったもんやろう、ていうことになっとると。

 石仏に五輪塔ば封じ込めた例は、ほかになかケン、県指定文化財になっとる。

 鎖につかまって岩峰ば回っていくと、北の岩上には、高さ2.3m、これも文化財の国東塔がある。

 国東塔いうたら、宝塔の変化したものやが、ここのは、素朴ですっきりして、しかもほぼ完璧な形のまま残っとる。

 昭和49年の解体修理で、塔身から木造の毘沙門天が発見されたとゲナ。

 岩峰めぐりから下りて、仏の並ぶ静かな参道ば歩けば、羅漢寺行きのリフト乗り場に着く。

 土産もん店の中ば抜けて、トンネルくぐれば駐車場に到着する。1時間あれば一回りでくる。

 高所恐怖の人は止めた方がよかバッテン、古い静かな耶馬渓ば味合うには、観光客ばっかりの羅漢寺より、ちょっと横道の古羅漢の方がよか。

 ただし、ハイヒールじゃ行かれん。

 中津からなら国道212号線ば約10kmで耶馬渓「青の洞門」 さらに1km南下して羅漢寺の標識で左折する。

 道の駅耶馬トピアの前ば通過、1km足らずで羅漢寺への橋ば渡る。200mで左に公共の無料駐車場がある。

 駐車場の先、
トンネルの手前から左へ小道ば入っていく。 

 福岡からは大分道ば日田ICで降り、左折して212号ば約37km北上する。

取材日 2006.09.25
「秋」の目次へ 観光案内所へ

このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください