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誠ちゃんの朧(おぼろ)橋
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場所・福岡県八女市上陽町下横山

 八女の山ん中い、40億円もかけ架けた(ここシャレ)立派な橋がある。

 福岡県内では最大のアーチ橋で、2002年の土木学会田中賞の作品部門に選定された。
 賞はともあれ、なんのために、こげな山ん中 ?

 名目上の目的は八女と久留米ば結ぶためゲナ。
 

 2002年3月31日に完成しとる。

 当初の計画では1日の通行量2000台やつたげなバッテン、ふてぇがってえ、でけてもう7年経っとるが、いまでも1日200台そこそこ。

 なんてそうなるの ?
 橋から先の道路がでけとらんけんタイ。要するに山ん中で通行止めのまんま。

 そやケン、橋の近くの集落のもんしか使いよらんていう訳。

 誰がこげな馬鹿な橋ば作れていうたとや。

 そらぁクサ、いわずと知れた道路族のドン、古賀誠元自民党選対委員長じゃろう。

 誠ちゃんなあ、道路特定財源ばよかごとして、地元に道路やら橋やら作るとが好きタイ。

 近くの県道北河内・草野線と県道湯の原・合川線ば結ぶ「耳納大橋」も誠ちゃん橋バイ。 

 大牟田から佐賀の鹿島へ回っとる有明海沿岸道路もそうやろうが。「誠ちゃんロード」て云われとる。

 そやケン、みてみやい、今度(2009年夏の総選挙)でもちゃーんと、通せんていいよったとい当選としんなろうが。
 

 必要のあろうがなかろうが、こげなとば作ってやらな「票」の入らんちゃケン、誠ちゃんもキツカ。

 票の入らんことには、政治家としては花も咲かんタイ。

 朧橋は全長が293m。高さが70m。アーチ支間が172m。

 総工費が43億円て聞いたらクラクラッとして橋の欄干からコケ落ちろうてした。

 なし朧橋やろうか ?

「そらあねぇ、おぼろげながらも、先の見通しのなかけんタイ」

 云うとくバッテン、技術的には、賞ば貰うたぐらいやケン、立派なもん。谷間に架かるPCアーチが美しか。

 橋の側の公園と、橋の見える「ふるさとわらべ館」には、ときどき、物好きな観光客が来とるバッテン、みんな一様に「すごかねえ。バッテン、なぁーんや、こらあ」ていう顔ばして帰って行く。

 なんの工夫もなか。景色も普通の橋やケン、九重夢大吊橋のような観光資源にもならん。

 まあ、よっぽどヒマばもてあましとったら、民社党の幹部も見物に行きなった橋やケン、いっぺんなあ、話の種に見に行ってみんしゃい。 

 公共事業に対して駅長の憤懣。

 誰が言い出して、どげな経緯でここまで来たとか検証する必要がある。

 福岡市の地下鉄七隈線もズサンきわまりなか事前調査で、もくろみの半分しか乗るモンのおらんバッテン、ここんとも1日1000台の予測ば誰が立てたとか。

 いくら道路族議員の親分がヤル云うたっちゃ「理屈に合わんもんなぁしまっせん」て、国交省は云いきらんとか。

 橋へ行くには久留米市草野から県道798号線で発心山の方へ登って、尾根ば走っとる耳納スカイラインば横切って八女側へ約3kmほど下っていく。

 ヘアピンカーブの連続するロクナみちじゃなかケン、運転には注意が要る。

 このみちは朧橋の下ば潜って、八女市上陽町北河内の「大瀬」信号に出るケン、上陽から行くときは、これば遡って約4km登ることになる。

取材日 2008.11.11・記事2009.09.05
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