このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

猿飛千壺峡
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場所・大分県・山国町

 山国川の河床一帯に、長い年月ばかけて出来た大小無数の甌穴(おうけつ)が広がっとる。

 今から1千万年ほど前、正確には第三紀中新世のころ、瀬戸内海と有明海はつながっとって、このあたりは海底でやったらしか。

 その頃、海底火山から吹き出した溶岩がクサ、変朽安山岩(へんきゅうあんざんがん)て云うとゲナ。

 この岩石は、中に含んだ"礫(れき)"と、溶岩の硬さが同じていう特性ば持っとって、岩のくぼみの礫が水流によって回転し、甌穴が作られてきたていう。

 岩質・水量・流速と条件がそろったとき、初めて出来る珍しか現象やケン、昭和10年国指定天然記念物に指定された。

「猿飛」ていう名前は、むかし、山猿が現れて岩から岩ば飛び回っとったケン名付けられたていう。 

 岩の隙間に入った石ころが、水流によって同じ位置で回転して、気の遠くなるような歳月ばかけて岩に穴ば開けた歐穴。

 直径15cm、深さ10cmばかりの小さな穴から直径約1m、深さ2mにもなる大きな穴が、約2kmにわたって見られる。

 写真は甌穴群のほぼ中央にある「骸骨」(駅長の命名やケン、正式なもんじゃなか)

 なんかに腹かいとるような、悩んどるような岩。

 
千壺峡ば「せんこきょう」て云うたり、「せんつぼきょう」て呼んだりしとるケン、困っとんなるとかもしれん。

  正式には、猿飛甌穴群(さるとび おうけつぐん)。


 自然の彫刻にはロダンもマイッタていう迫力がある。

 下流には「魔林峡」(マリン峡かと思ったらまばやし峡やった)やら「念仏橋」いうとやらがあって、この山国川源流一帯ば奥耶馬渓というとゲナ。

 そやケン、山国町のキャッチフレーズは「源流の里」

 写真は吊り橋から見た千壺峡。

 大分自動車道の日田ICから、国道212号線ば北上、大石峠ば越えて山国町に入る。

 大石峠から約4kmで、野峠・英彦山へ(496号)分かれる信号がある。

 信号ば左折し、山国川に沿うて約2km、左側に案内板のある商店の角ば左折すると駐車場がある。

 途中、大石峠の東にある「一尺八寸山」(地図の一番下)は「みおうやま」云うて、日本難読山名の第一位。

 登って面白か山じゃなかバッテン、名前に惹かれて登る物好きも多か(駅長もその一人)。

 なぜ「みおうやま」なのか。知っとかな我慢でけん人は駅長までメールで尋ねてみんしゃい。

取材日 2003.10.09/2005.11.21/2007.11.13 
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