このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

赤煉瓦と漆喰の白が美しか 木造の教会        「長崎県」の目次へ
長崎県指定文化財

 正面の外観からてっきりレンガ造りと思うて裏さい回ってみたら、なんと木造建築で、板壁に屋根は瓦葺きやった。

 明治31年(1898)3月の竣工で、築後もう100年以上も経っとるゲナ。

 建てたとは、
マタラ神父(田平教会でも出てきた紐差教区の司祭)の指揮のもと、五島宇久島出身の大工柄本庄一ていう。

 平戸市内で最も古く、長崎県内に140以上ある教会の中でも、古かほうゲナ。どこの教会もそうバッテン、ここも建設に当たっては、地域の信者たちが、献身な協力ばしたて言い伝えられとる。

 レンガ造りの正面外壁はイギリス積み。大頭アーチ式の円形窓・こうもり天井など、建築学上も多くの特徴があるげなバッテン、白か漆喰とレンガ色のコントラストがなんちゅうたっちゃ美しか。

 ところで宝亀(ほうき)なんて、どうした縁起の良か地名かいな。
 鎌倉時代には「保々木」て書きよったらしかとバッテン、江戸時代に平戸藩主の松浦煕公が、人々が大切にしとる「亀石」ば見て、縁起が良かごと同じ発音の宝亀に変えさせなったとゲナ。

  床面積72.3坪の建物やが、両側にテラスと床面までの窓が設けられているとが珍しか。ステンドグラスは建設当初のものげなバッテン、美しさは失われとらん。

 窓形式は正面上方にレンガ造り盲窓があって、側面には尖頭アーチの木枠の中に円形ハメ殺し窓と、尖頭アーチ扉。

 外の出入り口は、正面吹放し、側面なしになっとる。天井は、身廊、側廊ともにコウモリ天井で床は板張り。

 木製八角形台座は、4個束ね、その上に木製方柱の回りに、半円柱ば付けて凝っとんなる。

 また、柱身の上には、柱頭(柱は下から柱基・柱身・柱頭)ばもち、身廊に向いた面以外の3面に、コリント風の柱頭飾りがしてある。

 日本における初期のレンガ造り聖堂として、建築技術的にも価値のあるもんゲナ。 

 小さな宝亀集落の狭か道ば、いちばん上まで登って行ったとこに、ひっそりと佇んどった。
 信仰に支えられた住民の祈りが聞こえて来そうな教会やった。

上・教会前の道ばたにはレンギョウが咲く。
左・こうもり天井に朝顔型のランプがよう似合うとった。
右・幾何学模様のステンドグラス。
下左・祭壇はバラ窓風。外へ出て裏から見たら、普通の木造板壁やつた。
下右・ベランダは品の良か白色の鎧戸。

2007年1月「長崎の教会群とキリスト教関連資産」として、平戸の教会群が文化庁の「世界遺産暫定リスト」に掲載された。

 場所・平戸市宝亀町。平戸大橋を渡って約1.5kmの「岩の上」信号で左折。県道383号線を10km南下し、右手を注意して走ると案内板が出とる。狭い集落の坂ば登りつめると教会の駐車場。拝観自由。内部も撮影可。 取材日 2008.04.11

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