このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

東峰村にみっつの美しか鉄道橋が・・         「福岡県」の目次へ
  近代化産業遺産

筑前岩屋駅ば発車した下りの列車が「栗木野橋梁」ば渡りだした。

 日田彦山線(ひたひこさんせん)の筑前岩屋駅と大行司駅の間にみっつの鉄道橋がある。
 岩屋駅に一番近い
「栗木野橋梁」(くりきの)はスラリとした足長の橋脚がかっこいい。

 橋の長さが71.20m 径間が14.00mで5連橋。

 橋梁の下に大きな一軒の家があって、道は畑に突き当たって行き止まり。

 橋の下いうても日田彦山線はせいぜい1時間に1本やったケン、列車がやかましかいうほどでもなかった。

 日本の美しい鉄道橋でNo1の
「宝珠山橋梁」は橋の長さが79.20m 径間が14.00mの5連橋。

 大行司駅に一番近い
「第二大行司橋」は橋の長さが54.90m 径間14.00mの4連橋。

 三つの橋、専門的には「無筋コンクリート充腹アーチ橋」ていう。
無筋コンクリいうたら、鋼材で補強しとらんコンクリート。充腹アーチ橋いうとは、橋梁の側面がコンクリート壁で覆われとるもんのこと。

 完成したとは全部が昭和13年(1938)バッテン、開通は日田彦山線が全通した昭和31年(1956)。20年以上もでけたままほっとかれとった。
いまならムダいうて世間がやかましかったろう。ひよっとしたら「中止」て仕分けされとったかも知れん。

 三本の橋はそれぞれに美しかけど、なかでも真ん中にある宝珠山橋梁は近代化産業遺産に指定されとって、フジテレビの「日本の美しい鉄道橋」ではNO1として紹介された。毎年12月にはライトアップもされとった。

 地元では「めがね橋」て呼ばれ親しまれとった。イベントなども開催され、沿線には日本の棚田百選にも選ばれた「竹の棚田」やら「棚田親水公園」などがあり、懐かしか九州の風景ば楽しむことができとった。

 栗木野橋梁
 宝珠山橋梁
 なし過去形の文章になっとるとかていえば、平成29年7月の九州北部豪雨で日田彦山線がやられて、添田から夜明の間は不通になったまま。

 関係町村とJRで廃止とかなんとか、話し合いはしよんなるバッテン、復旧するかどうかのめどは立っとらん。

 もし廃止となると、あの美しか橋ば渡る列車の姿はもう見れんようになる。
 第二

 大行司橋梁

 場所・福岡県朝倉郡東峰村。太宰府ICから九州自動車道、鳥栖から大分自動車道ば走り、杷木ICで下りて国道365号線へ左折。筑後川に沿うて遡り、約8kmの「夜明三叉路」信号ば左折して今度は国道211号線ば約10kmの大行司駅前で県道52号線へ右折。800mで右手に第二大行司橋が、さらに800mで右手に宝珠山橋梁、さらに800mで栗木野橋梁と次々見えてくる。         
            取材日 2007.3.31〜2009.10.3

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