このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

羅漢寺参拝の橋は スマートな扁平足      「大分県」の目次へ
 県指定有形文化財

 羅漢寺橋は、本耶馬渓町の名勝「犬走り」の上流約150mのあたりに架かっとる石橋。

 大正3年12月に旧耶馬渓鉄道が柿坂まで開通して、羅漢寺駅が開業した。それに合わせて駅から羅漢寺への参道橋として造られたいう訳。

 この橋の特徴は、アーチが非常に扁平なことで、それだけに応力が難しく、架けるとも難かしかったゲナ。

 設計したとは黒葛原喜蔵と永松昇。
 現場監督は仲福太郎。
 請負は地元の岩渕万吉、石工は院内町出身の松田新之助が棟梁やった。

 アーチいうとは、径間(スパン)と拱矢(きょうし・高さ)の割合が2.0やったら半円になるとバッテン、ここんとは5.0ていうケン、高さに対して橋脚の間隔が長か。
 結果として、スマートな3連アーチ橋がでけたとバッテン、完成までには2回にわたってやりそこない、崩壊したとゲナ。大正6年(1917)3月に着工して、大正9年(1920)10月にやっと竣工しとる。

 石工達は遅れば取りかえそうて、毎晩煌々と電灯ばつけての夜間工事ばしよったっちゃが、当時、夜間工事は珍しゅて見物人が多かったていう。

 完成後は、水害で崩れることもなく、竣工当時の姿のままやったけど、平成になって改修工事ばしとんなる。初めの工費は2万円。平成15年11月〜16年9月までかかってした改修工事の工費は1億500万円やったゲナ。

 いまも現役の石橋で、欄干・橋桁などは、当時のまま健在。河原に下りる石段もついとるケン、橋ば下からも鑑賞できる。

 橋長89.0mアーチ部の橋幅4.5m、径間26.25m、拱矢4.6m、環厚90cm、3連の石造アーチ橋。

上・橋からは「七仙岩の景」が眺められ、近くには「犬走りの景」がある。
羅漢寺は橋から国道500号線に出て約2km。

 
羅漢寺と古羅漢は、「ふる里駅」からなら2kmも歩かんだっちゃ、観光案内所の「秋の大分県」にありますケン、マウスでチョチョイて クリック して行ってみてつかあさい。

上・上流から見た羅漢寺橋。バックは青の洞門がある競秀峰
右・下流の国道500号線に架かる新羅漢寺橋から。

 場所・中津市本耶馬渓町。大分自動車道ば日田ICで出る。左折して国道212号線ば約37km北上。本耶馬渓町に入ったら、多志田で右に三日月神社を見て三叉路を右折。川沿いに600mで左。        取材日 2006.11.24

待合室へ 「大分県」の目次へ

このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください