このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

麻生池
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場所・福岡県星野村
        池の山


 星野村の中央、標高300mに麻生池がある。この池があるケン、この一帯ば池の山ていう。

 麻生池は自然湖で周囲が700mもある。

 珍しか水性植物も多く、スイレン科の黄色い
「コウホネ」が咲くことでも有名。

 なし、山の上に池が出来たのかについては、ふたつの説があって、ひとつは、太古の火口だていう説。

 今ひとつは、池の南の山が、地殻変動で崩れ落ち、その断層に水がたまったていう説。

 生い立ち論争はどうであれ、とにかくこの池は美しか。

 ニュージーランドに景色が湖面に逆さに映るとで有名な湖がある。ミラーレイクていう、

 スイス・アルプスにもリッフェル湖ていう「逆さマッターホルン」が見える池がある。

 満開の桜ば、静かな湖面に落とす麻生池は、さしずめ星野村のミラーレイクたい。

 駅長はこの桜ば、勝手に「鏡ざくら」と命名した。

 この麻生池はどげな旱魃でも、水ば枯らすことがなかったていう。久留米藩主もここの水神さんば信仰しよんなったゲナ。

 いまでも、池の畔に水神さんがチャーンと祀られとる。
 

 伝説がある。だんだん畑で有名な宮蔵に住む治助が、田植えがでけんで困った挙げ句、麻生池の水神に49日の願掛けばした。

 いよいよ満願の朝、治助が目ば覚ましたら目の前に大きな白蛇が現れた。おどろく治助に白蛇はやさしか女の声で「あなたの真心に打たれましたケン、雨はあげまっしょう」いうて池の中へ消えた。

 やがて、たっぷりと雨が降って田畑が潤ったのはいうまでもなか。白蛇は弁天さんの化身バイいうて、みんなが噂した。

 「はだかの星に逢える村」
 都会で見る星は、排気ガスで汚されとる。星野村は空気が澄んどるケン、星が特に美しゅう輝いて見える。そやケン、
星の村ていうとタイ。

 天文台があって、地球から一番遠か土星まで見えるゲナ。
 

 池の山荘・きららの湯から「船つなぎ岩」というのが見える。

 標高が300mの星野村まで海やったはずはなかケン、これはきっと異星人が来て宇宙船ば繋いだに違いなか。

 いんにゃ、そげんこたぁなか。天体観測の目印やった「星つなぎ岩」タイ。

 戦国時代ここば治めていた星野吉実・吉兼一族は、島津の九州制圧に加担して、福岡の岳城山(若杉山の尾根・たけじょうさん)の高鳥居城に出陣した。

 しかし九州征伐いうて下ってきた秀吉に攻めらる。星野勢は善戦したとバッテン、結局負けて一族郎党、百数十人が全員討ち死にばした。



岳城山にある高鳥居城跡

 池の山やら石割岳には、この領主の霊ば弔うかのごと、蓮華ツツジが美しく咲くとていう。
 


 博多区の吉塚にその墓がある。吉実・吉兼の塚やケン、
吉塚ていう地名にもなった。

 九州高速道の八女ICば降りたら八女市内へ曲がらず直進。ふたつめの信号(アスタラビスタていうストアーがある)を左折。

 あとは昔、矢部線が走っていた道ば一直線。黒木との分かれをさらに直進して上陽町ば抜け、星野村に入れば、案内板にしたがい右折。
 池の山荘の前ば登った突き当たりに麻生池がある。

 星野村は案内板がしっかりしとるケン、迷うことはなか。 

池の山荘 麻生池と天文台とお茶の文化館の帰りには、池の山荘のすべすべした「きららの湯」がいい。
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