福貴野の滝 |
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| 場所・大分県宇佐市
安心院町
福貴野(ふきの)の滝は高さ60mで、宇佐の三滝の中では一番低っか。
バッテン、幅が広うて水量も多かケン、迫力では負けとらん。
滝のある絶壁は2層からなっとって、下部が集塊岩で上部が新耶馬溶岩ゲナ。これは東椎屋の滝と同じていう。
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| 龍泉寺の滝ともいわれ、寺の裏にある滝見台からも見ることがでける。
東椎屋の滝と同んじで、上ば見ると空がぽっかり、半月型の口ば開けたごと見える。
浸蝕によるものか陥没なのかは分からんバッテン、自然と時間の力は凄がことばやってのけるもんタイ。 |
| 滝の裏側に廻れることから 「裏見の滝」ても言われとる。
しかし実際に滝の裏に廻ってみると足場が悪うて危なか。
また滝近くの岩はいつも水がかかり湿っとるケン、コケで滑べりやすか。
裏から見るとは、止めといたほうが無難。 |
| この滝には伝説がある。
寺で雑用ばしとった15才の妙(たえ)と、妙ば見初めた出入りの石工潜吉(せんきち)。妙と相思相愛の僧・鳳寿丸(ほうじゅまる)。
この三人が喧嘩になって、妙は大けがばしてしまう。僧侶の身でありながらと、鳳寿丸は仏罰ば恐れて、龍泉寺裏の滝壷へ身ば投げた。
それば知った妙も同じ滝壺に身ば投げた。
ある日、ごうごうと地鳴りして落ちる滝の、突き出した岩角の老松に体ばくくりつけ、滝しぶきの中で、何やら懸命に彫っとるらしか潜吉の姿が見られた。
しかし、7日目の朝、その潜吉の姿も見えんごとなった・・。
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「龍バイ。潜吉が龍になったとバイ。鳳寿丸と妙の観音像ば彫り上げて潜吉が龍になったとバイ」
龍泉寺の滝には、霧の深か朝は夫婦観音が現れる。その時は、必ず滝壺に龍が泳いどる。
この噂は口から口へと、広がっていったゲナ。
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| 潜吉が龍になったと噂されてから、40年ばかり過ぎたある年、この福貴野村に、60歳になろうかて思われる、旅の僧が訪ねてきた。
僧は荒れ果てた龍泉寺ば、再興し、滝の口の上人様て云われた。
龍泉寺中興の祖となったこの僧こそ照善上人。
潜吉の発心修行した40年後の姿やった。
物好きでは人後におちん駅長が、この伝説の滝の裏側ば一回りしたことはいうまでもなか。
左の写真は滝の裏側から。 |
| 玖珠ICから国道387号線で安心院町へ入り、カックン、カックン曲がって今度は県道50号線(安心院湯布院線)ば南下する。
安心院から約12Kmで右に看板が出とる。狭い坂ば上り集落ば抜けると滝の入り口に突き当たる。
駐車場とトイレがある。滝壺までは川沿いに歩いて10分足らずでいける。
湯布院からの道路はは全面通行止めで行かれん。(2006.4現在) |
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