このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
名も知らぬ 遠き島より | |
流れ寄る 椰子の実一つ | |
故郷の岸を 離れて | |
汝はそも 波に幾月 | |
旧の木は 生いや茂れる | |
枝はなお 影をやなせる | |
われもまた 渚を枕 | |
孤身の 浮寝の旅ぞ | |
実をとりて 胸にあつれば | |
新なり 流離の憂 | |
海の日の 沈むを見れば | |
激り落つ 異郷の涙 | |
思いやる 八重の汐々 | |
いずれの日にか 国に帰らん |
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