このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください
芭蕉の句碑
一つ家に遊女も寝たり萩と月
北陸自動車道を上り、
倶利伽羅峠
に向かう。
越中境PAに車を停める。
芭蕉の句碑があった。
一つ家に遊女も寝たり萩と月
「おくのほそ道」所収の中でも異色の物語的場面。《元禄2年7月12日(1689年8月26日)》越後の港町
市振
の宿(ここより東へ5キロメートル)で、たまたま伊勢参りの2人の遊女と同宿する。壁をへだてて聞こえてくる見送りの男と遊女の会話はことに哀れ深い。翌朝、遊女らから道連れにしてほしいと涙ながらに頼まれるが、心を鬼にして断って去る。──しかし今では、この短章は芭蕉の創作だろうとするのが定説。古典作品の成立事情は意外なほど興趣に富む。
「折々のうた 大岡 信」より
有磯海SA
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