このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

芭蕉の句碑


しはらくは花の上なる月夜哉

寒河江市南町に虚空蔵堂がある。


虚空蔵堂


越井坂 虚空蔵堂

 享保19年(1734年)寒河江南町の旧家安孫子久右衛門が建立した三間四面の宝形造。本尊は福徳を授ける虚空蔵菩薩。この信仰によって安孫子家は大酒造家となった。堂内には弘法大師像を始め絵馬、俳額が多い。

 境内は桜の名所。 西行法師 が石に腰をかけて休んだことから、この辺りを腰居坂という。安孫子東岡を始め寒河江の文化人たちが句会や茶会を催した風光明媚の場所。芭蕉の「しばらくは花の上なる月夜かな」の句碑がある。

寒河江ロータリークラブ

虚空蔵堂の向かいに芭蕉の句碑があった。


しはらくは花の上なる月夜哉

出典は 『初蝉』 (風国編)。

貞亨5年(1688年)春、「笈の小文」の旅の途上で詠まれた句。

安孫子久右衛門建立。「孤久・卓郎」書。建立年は不詳。

 寛保2年(1742年)12月14日、安孫子東岡は安孫子久右衛門の二男として生まれる。

 明和8年(1771年)、伊勢参宮の途次に上京して池大雅の作品を数多く寒河江にもたらした。

 寛政3年(1791年)3月、虚空蔵堂に俳額を奉納。 朝暮園傘狂 選。安孫子東岡跋。

あそぶべき世界となりしさくらかな
   傘狂

あをむいてしるもしらぬもさくらかな
   東岡

亨和2年(1802年)3月、「塵塚碑」建立。養中齋書。


はきよせて根に帰しけり花の塵

文化10年(1813年)12月1日、72歳で没。

東岡の句

空も雪の花やふらせて法のけふ

『霜の朝』

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