このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください


俳 書



『しぐれ会』(文化4年刊)

文化四卯十月十二日於義仲寺興行

  影堂の芽ふき松のはしらのしつか
  さ

しくるゝや通夜のうへ行うらちとり
   千影

 燃る木の葉の香に匂ひけり
   祐昌



   一座捻香

  病の床かろからす、けふの席上をさ
  けて、あたり近き伏屋にひとりうつ
  くまる
まてはさそふものにもあらす時雨雲
   祐昌

   四来奉納

  道の相続は質素にありとは、守にや
  すき掟にして尊く、此日御魂を弔う
  茅舎にも祭奉りて

御在世の煎豆ゆかし翁の忌
    木朶
  浜松
木守の柿赤々としくれけり
   柳也
豊後杵築
秋よりも人の待るれ桐火桶
   菊男

  香華をさゝけて、寿量品を読誦す

翁忌や四海皆帰の雲と水
    瓦全
 平松女
花の咲木はさくらにて初しくれ
    志宇

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