このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

芭蕉の句碑

『奥の細道』   〜東北〜


閑さや巖にしみ入蝉の声

山形市山寺に 立石寺 根本中堂がある。


根本中堂


立石寺は 天台宗 の寺である。

貞観2年(860年)、第56代清和天皇の勅願により、 慈覚大師 円仁開山。

 伝教大師が比叡山根本中堂に灯した「不滅の法灯」を受継ぎ、建立当時以来一度も消えることなく灯されている。

 織田信長の焼討で本山延暦寺の法灯が消えた際、再建時には逆に立石寺から分けたといわれている。

根本中堂の左手に芭蕉の句碑があった。


閑さや巖にしみ入蝉の声

嘉永6年(1853年)4月、半沢二丘建立。 高橋一具 書。

一具は山形の生まれ。福島大円寺の住職。

嘉永6年(1853年)11月17日、急逝。享年73。

右側面に高橋一具の句が刻まれている。

左羽に夕日うけつゝほとゝきす

左側面には「二丘」と「川丈」の句。

楽書や笹の葉にある清水哉
   二丘

花さかぬ草木から風薫りけり
   川丈

「二丘」は漆山の大地主半沢久次郎。

川丈の句

きりぎりす日なた尋て草の先


昭和40年(1965年)、 山口誓子 は立石寺根本中堂に句碑を訪ねている。

 右に根本中堂が見えたから、そこへ行く。比叡山の根本中堂によく似ている。その左手に高く、石の上に据えられた芭蕉の句碑がある。角柱碑。

   閑さや巌にしみ入蝉の声

 これは嘉永六年の建立。

『句碑をたずねて』(奥の細道)

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