このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください
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樋口一葉ゆかりの桜木の宿
東京メトロ丸ノ内線本郷3丁目から本郷通りを行くと、東大赤門前に樋口一葉ゆかりの桜木の宿がある。
樋口一葉ゆかりの桜木の宿
文京区本郷5−27−11
樋口一葉(1872〜1896)の作品『ゆく雲』の中に次の一文がある。
「上杉の隣家(となり)は何宗かの御梵刹(おんてら)さまにて、寺内広々と植わたしたれば、此方(こなた)の2階より見おろすに、雲は棚曳く天上界に似て、腰ごろもの観音様濡れ仏にておわします。御肩のあたり、腰のあたり、はらはらと花散りこぼれて……」
樋口一葉真筆『ゆく雲』草稿
文中の「御梵刹(おんてら)」がこの浄土宗法真寺で、この「濡れ仏」は現在本堂横に安置されている観音様である。「此方(こなた)の2階」とは境内のすぐ東隣にあった一葉の家である。
樋口家は明治9年(1876年)4月、この地に移り住み、明治14年までの5年間(一葉4歳〜9歳)住んだ。一葉家にとって最も豊かで安定していた時代であった。
一葉は明治29年11月23日、
旧丸山福山町
(現西片1−17−8)で短いが輝かしい生涯を閉じた。その直前の初夏、病床で書いた雑誌の中で、この幼児期を過ごした家を「桜木の宿」と呼んで懐かしんだ。「桜木の宿」は法真寺に向って左手にあった。
樋口一葉の命日11月23日には法真寺で文京一葉忌の記念行事があるそうだ。
−郷土愛をはぐくむ文化財−
文京区教育委員会
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