このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

それでは、足尾探索第一弾を始めます。初っ端から飛ばして行きますよ〜。と言う事で、下の写真をご覧ください。


何が何だか分かりませんね。これから行く目標を写しました。図入りで解説しますと・・・


赤線の四角が目標その物です。崖を伝って橋みたいのが渡っているのが分かるでしょうか。ここに行きたいと思います。何でこんな所に行こうとするのかと言うと、写真じゃ分かりづらいですが、この橋らしきもの、ひょっとして鉱山鉄道のなれの果てなんじゃないかなぁ・・・、と。そう思った理由が青い丸の部分です。写真じゃ全く分かりませんが、双眼鏡で見てみた所、どうも電車の架線の様に見えるんですよね。そして、この目標の立地が鉱山鉄道を思わせる場所に存在してまして。以下の図を見てみてください。


青い丸が鉱山に関しての重要施設。赤丸はこれから行く所です。青い丸の重要施設が散在しているのがこの図を見て分かると思います。青い丸は主に鉱山口と製錬、選鉱をする場所です。それぞれの施設が離れすぎてますよね。これだけ重要施設が分散しているのですから、この距離を人力のみで運搬するのも大変でしょう。そこで考え付いたのが「鉱山鉄道」。トロッコを使って運んだのではないか、と。

一応、立派な鉄道も走っています。上の図で言うと、図の下の方にある「選鉱所」と図の上の方にある「製錬所」の間は今で言う、わたらせ渓谷鉄道、元国鉄足尾線が走っております。ちなみに今では、「製錬所」までは運行しておりません。しかしこの線路も単線の上、旅客鉄道も兼ねてますので一時期は日本を代表する鉱山でもあった足尾銅山の搬出量を、この単線線路一本だけで往復させる事は出来るのか。いくらなんでも辛いと思うんですよね。その上当時は車だって、あまり発達していなかった。考えられる輸送手段はやはり、簡易な鉱山鉄道があったのではないか、と。

そこで赤丸の地点です。「製錬所」と「選鉱所」のちょうど真ん中辺りにありますよね。この立地条件からしてひょっとして・・・、と言う事で行ってみようと思った次第で。

さて、目標へ接近したい訳ですが目標の写真を見て分かる通り、ストレートに直接出向いてたどり着ける所じゃありません。あんな断崖絶壁を楽勝で行ける様だったら、そっち系の道に就きます。
となると、後は目標の左側、この辺が森になってますから少なくとも、断崖絶壁よりかは取っ掛かり豊富で登りやすいはず。この森の辺りから一気に高度を稼いで、そこからこの目標物に対して高度平行で移動して辿り着こう、と言う事に。でわっ、さっそく〜


森に入ってからちょっとたった所の写真です。この辺はただの山の斜面で登りやすかったです。ただ、この後笹薮が大量に現れて、難儀する。時期がもう植物が盛んな時期ですからね。かと言って、冬は雪で埋もれてしまう場合もあるこの地だと、この時期か後は秋しかないもんなぁ。夏本番の時にする事でも無いし・・・。

と言う事で、笹薮を掻き分けて進んでいったと所、こんな所に出くわしました。

 

とりあえず、通路を蹴り飛ばしてみる。一応大丈夫みたい・・・。ここはちょうど沢になってて、その沢を渡るための橋なんですが、普段誰も使って無いんでしょう、結構錆び気味です。この橋に命を託しても大丈夫かどうか、入念にチェック(ひたすら蹴ってみる)する。地面までの距離も結構あって、通路が抜けてそのまま落っこちたら、逝ってしまう自信があるぐらいの距離もあります。っても、チェック(蹴り)した感じだと大丈夫そうなので、行ってみる。実はここ、目標地点の手前でこの橋を渡った先にもうあるんですよね、目標が。ここまで来て引き返すのも惜しいので・・・。まぁ、、、多分大丈夫っしょ。



 

これはこの橋を渡る前に別アングルで撮った写真なんですが、青丸の部分、これが上の方で載せた対岸からの目標地写真で、青丸で囲った物の近接撮影です。

で、この橋を渡った後、そこに何があったのか、結果から言います。目指した建造物、実は↓を渡すために設営されたようです。

 


山の斜面を登った所にあった、目標まで終始続いていたパイプです。何のためのパイプかは分かりません。斜面を登り、このパイプがずっと続くところを見て「まさかこれのためか・・・」とは思いましたが、せっかく登ったし、ひょっとしたらひょっとすると言う思いもあって、確認してきましたが、ひょっとも何もしませんでした。このパイプがあの崖沿いを伝い続いていました。まぁ、、、そんな楽勝に知られていない遺跡発見!! みたいなオチは許されないみたいで・・・。

そして、青丸で紹介した電車の架線の様な物。これはこのパイプを崖伝いに渡すために作られた橋の橋脚でした。橋はつり橋となっており、その吊る為のロープをこの電車の架線の様な橋脚が支えていた、と。

結果が分かったので、とっとと車まで戻りました。せっかく行ったのに、現地でなんで粘らないのかと言うとまぁ、、、オチも分かって粘ってもしょうがないと言うのもあるのですが、一番の問題はあの現地、対岸から丸見えなんですよね。このページの一番上に載せた対岸からの写真をみて頂ければ分かるとおりです。わざわざこんな所をじっと見るような輩は自分を含めて極少数でしょうが、それでもこっち方面を見られたら一発でバレるぐらい、見通しのいい所なんです。実際、目標に辿り着いた時、対岸の川辺で人が何かしてました。見られてはいないと思うのですが、もし見られてあわよくば通報とかされたら厄介なので、とっとと撤収です。仮に通報されても現地をいったん離れてしまえば、すっとぼけし放題ですからね。アメリカン風にボディランゲージも含めて「ほわっつ??」とか言ってればいいんですから。まぁ、、、これはこれで顔面平手打ち食らいそうだけど。

足尾探索第一弾、鉱山鉄道のなれの果てらしき物の探索終了〜。正体は用途不明のパイプを崖伝いに渡すための橋でした。なかなか思い通りには行かないですね。

第二弾に行くにはブラウザの「戻る」で戻っていただき、足尾トップページからご覧ください。



探索日
2005/04/29

探索時間
8:00〜11:00

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