 |
保存文化地域に指定され、古い町並みが残る奈良井宿。
中央本線の奈良井駅もまた、明治に作られた木造の駅舎が今なお現役で使用されている。
宿場町として有名な奈良井であるが、木曽杉の集積地として賑わっていた時期もあったのだ。
１９２９年〜１９５９年の間、奈良井駅より木曽森林鉄道黒川線の路線が
奈良井ダム方面に延び、多くの木材を運んでいた。
そんな奈良井駅の外れに、
かつて黒川線で活躍していたであろう機関車が人知れず取り残されていた。
 |
線路向こうには多くの観光客。
だが、ここには殆ど見向きもされず朽ちていく機関車がいた。
 |
ここから少し離れた場所にはC12型蒸気機関車が大切に保存されているが
同じ鉄道車両でも偉い扱いの違いである。
また同じ森林鉄道でも、上松町の赤松森林鉄道にいたっては観光鉄道として
いまだ走り続けていると言うのに・・・。
 |
『B形王営 助六No.５』と表記された客車。
「王営」は林野庁 王滝営林署所属だった事を示すそうな。
 |
後には貨車も連結されているが一面ツタに覆われてしまっている。
 |
かつて山を駆け抜けた猛者が
時代に取り残され、悲しき姿でここに留まる。
 |
今ここを訪れるは、少数のマニアと一匹の白猫のみ。
はたしてあの車両は雪深い木曽の地でいつまで姿を留めていられるであろう。
| TOP へ | 鉄道遺構部屋INDEX へ | 掲示板 へ |
|---|
