このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

お宝その3 いい日旅立ち時代のスタン
          

山口百恵の
いい日旅立ちのメロディーにのせてキャンペーンがスタートしたのは、昭和53年10月のことです。ゴウサントオの国鉄ダイヤ大改正に合わせてスタートしました。「一枚のキップから」のキャンペーンは、わずか1年半で幕となったわけです。サブテーマは「ディスカバージャパン2」国鉄にとってこの「ディスカバージャパン」の単語は、よほどお気に入りだったとみえます。
「いい日旅立ち」のスタンプノートが発行されたのは、昭和53年12月でした。その巻頭のスタンプ設置駅一覧の地図を見て唖然。それまで「全国1400駅に記念スタンプを設置」がうたい文句だったのが、一気に設置駅が500駅ほどに縮小されてしまいました。今まで設置駅名の文字が踊っていた日本地図がすかすかです。
そのころ国鉄は経営の悪化が深刻化しており、維持費がかかる記念スタンプにも合理化のメスが入れられたのです。どれほど削減されたかというと、例えば高知県の国鉄線では、いままで
大歩危・豊永・大杉・土佐山田・御免・高知・佐川・西佐川・須崎・窪川・中村と有人駅にはほとんどスタンプがおいてあったものが、
一夜にして
大杉・高知・中村のわずか3駅のみの設置に変わりました。ただし、実態は今までのスタンプが摩耗して使えなくなるまでは、駅事務所内にスタンプが保管されており、地図に表示がない駅でも、駅員に頼むと奧からスタンプを出してくれたものでした。こんな事情があって今のうちに押さなければ、という危機感から、私はますますスタンプ収集に励むのでした。
ところで、「いい日旅立ち」のロゴ入りスタンプは、全国的に非常に少なく、キャンペーンはスタートしたものの、実際は従来のDJや一枚のキップからのスタンプが継続使用されていました。1200ほどの駅スタンプを押した私ですが、「いい日旅立ち」のスタンプは、わずか7駅しか押していないのです。こんなところにも、国鉄の経費節減策が見て取れます。



日豊本線宇島駅のスタンプ。こんなローカルな駅のスタンプが
私にとってはじめての「いい日旅立ち」のスタンプになりました。
図案の野暮ったさが、かえって素朴でよい感じです。
「いい日旅立ち」のロゴも純正のものではありません。
昭和54年3月に押印しました。



隣の宇島駅と同じ時に押した門司港駅のスタンプです。こちらも「いい日旅立ち」の文字が入っていますが、純正のロゴにはほど遠い、手彫り風のものです。門司港駅が開業して、米寿である88年を迎えた記念のスタンプです。もしや有志の駅員が手彫りで掘ったものなのかもしれません。


▲ 私のスタンプノートに純正のロゴの「いい日旅立ち」のスタンプが初登場したのは、尾張一宮駅でした。でもよく見ると??・・・おそらく一枚のキップからの文字が入った部分絵を削って、「いい日旅立ち」ロゴを加えたものと思われます。
昭和54年5月押印。



▲貴重な「いい日旅立ち」のスタンプのひとつです。昭和54年8月石越駅で押したものです。スタンプに栗駒電鉄の路線図が描かれています。
このとき仙台から青森まで客車鈍行41レに揺られました。この41レは仙台9:07発〜青森19:36着と10時間以上列車の旅を楽しめました。特急・急行の待避で各駅に長時間停車し、そのたびに途中下車しスタンプを押しに行きました。石越駅もその一つです。オハフ33 2415に乗車しています。
▲ こちらは正真正銘、完全新調された「いい日旅立ち」の純正ロゴの入ったはじめてのスタンプです。高知駅の改札前ではなく、松山行き急行バス(南国号)のカウンターに設置されていました。
昭和55年8月押印。



▲国鉄バス松山〜高知急行線の松山駅のスタンプです。高知駅のそれとおそろいで新調したようです。さて高知駅のものとどこが違うでしょうか?
昭和55年8月押印。

管理人は1200あまりのスタンプを収集しましたが、「いい日旅立ち」のスタンプは以上の7駅のみです。
全国的にも数が少なく、
「一枚のキップから」とその後に実施された「わたしの旅」キャンペーンの狭間で、期間が短かったため、スタンプ製作がおさえられたという見方があります。
山口百恵が歌った「いい日旅立ち」は一大ヒットだったのに、スタンプはそれとは裏腹でした。
どなたか「いい日旅立ちの」スタンプを所蔵されている方、このコーナーでクレジット入りで紹介しますので、お知らせいただければ幸いでございます。
リンクしていただいていますKANTAさまのサイト「STATION STAMP」でさらにたくさんの「いい日旅立ち」のスタンプがご覧になれます。
New!!昭和54年9月に押した豊橋駅のスタンプです。このスタンプは「一枚のキップから」のスタンプと全く同じデザインで、ロゴの部分だけが差し替えられています。

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