このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

梅花の季節
今年の冬は寒かったけれども、2月に入る頃となるとゴツゴツとした木に白い固まりが目立つようになっていた。

気がつけば梅の花が咲く季節である。

今や、見頃といった風情で、外回りの仕事の途中や休日のドライブetc、その小さな花が咲き乱れている風景が目に飛び込んでくる。

白梅だけではない。ちらほらと紅色のものも咲き出して・・・。

梅の花が咲くと季節は一気に春へと駆け足を始める。
日本人にとって、昔から春を代表する花と言えば桜と梅の二花。歌や物語の中にその様が織り込まれてきたが、それは今も変わらずでしょうね。

宮崎では3月下旬に咲き誇るソメイヨシノの様な華やかさ、豪華絢爛さは無い。どちらかといえば桜の花は動的である。一方、しっとりおっとりと咲いているのが私の持っている梅の花のイメージだ。庭の片隅や路地の頭上、茂みの中に静かに咲いていることが多く、誰にも告げないままに人知れず散っていく。

私の中のイメージに理由を求めるのであれば、ソメイヨシノが公園など明るくて人の集まる場所に多く植えられていること。 それに対して梅はどちらかというとプライベートな空間、神社、仏閣などの精神的な世界に繋がっているような場所でよく見るためなのかもしれない。

梅は家の庭はもちろん、梅の実を取るために農園にも植えられている。そういえば、児湯郡都農町の尾鈴山のすそ野に梅農園が広がる集落があって、一度は梅の満開の時期に行ってみたいと思っていたのだった。今の内なら間に合うだろうか・・・。それこそ毎年のように行っていた太宰府天満宮では本殿脇に道真公の霊験あらたかな『飛梅』が大きく枝を広げていた。

topの画像は神武天皇が東征の折り、新富町の湯の宮神社境内で湯浴みをされた際に突き立てられた枝が芽吹いたと伝えられる『座論梅』。江戸時代に隣接する高鍋藩と佐土原藩がこの梅林を争ったのだとか(樹齢は600年ほどのようです)。地を這うように広がっていた梅の古木は一時期、病気のため樹勢が弱まっていたが、手入れの甲斐もあって今年も多くの人の目を楽しませてくれています。
(06.02.22)
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