このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

バリで 見た風景、 あるいは…。
バリで過ごした数日はホントのことだったのだろうか。

旅行から帰ってきて現像から上がってきたAPSのプリントを寝転がって眺めていた。ホテルの敷地や街角を彩るブーゲンビリアやプルメリアの花は死ぬほど鮮やか。しかしかすかにけだるさが滲んでいた。

季節は乾期から雨期への変わり目。時折痛い日差しがさしたけれどもあまり天気はよい方ではなかった。それが花の色にも現れていたのか・・・。

“芸術都市”ウブドゥへと向かう旅行会社のバンの車窓。レギャン通りの信号待ちでは新聞売りの少女がその窓ガラスを叩いた。郊外。熱帯らしく生育状況はバラバラの稲がライステラスを埋め尽くし、濃密な甘い空気が鼻をかすめていく。道ばたでは豚を屠していたり、おばぁちゃんが水路で沐浴をしたり・・・。街路樹のマンゴーは緑の実をぶらりぶらりとぶら下げている。意味もなく懐かしく、そして意味もなくのんびりであった。

そのような風景。頭に残るのは遅い午後。セピア色。夢の中に居たのではと思うことがある風景。あまり撮影することができなかったけれども、大切な記憶の断片だ。
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(04.07.22)

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