このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

御池小のヒガンバナ
この季節。田の畦や河川敷、里山の斜面に真っ赤な彼岸花が燃える様に咲き誇っていると思う。宮崎県内においても例外ではなく、内陸の畑作地帯を走っているとどこそこに彼岸花の真っ赤な固まりができているので、ドライブがとっても楽しいのだ。

県内も高原町の皇子原公園や野尻町の萩の茶屋などいくつか代表的な花名所があるのだが(後者については昨年宮崎を襲った台風14号によって大規模な土砂崩落を被っていて、今年の状況は分からない)、この季節になると(どのような形であれ)必ず行きたくなるのが都城市御池地区の御池小学校のヒガンバナである。

高原町の市街地から国道223号線を御池方面にずっと上がっていくと、急に右側の斜面に真っ赤な絨毯が広がっているのである。微妙な光の加減で所々の花が輝いている様にも見え、その中をカラスアゲハの類がひらひらと大きな羽を広げて舞っている。
同校の ホームページ を拝見すると、和牛繁殖農家やブロイラー農家に生産現場の話を聞くといったような地域農業産出額の約9割を畜産がたたき出す北諸県地域らしいのであるが、同校の四季の写真の中にもこの校庭から国道へと至る斜面に咲き誇るヒガンバナがしっかりと紹介されている。同校ホームページによると、「地域住民の方の協力で植えて頂いたもの」なのだそうだ。

いつもはゆっくりと車で通りすぎることが多いのであるが、今回はちゃんと車を停めて、カメラを持って花の中に立ってみることとした。モンキアゲハが私の周囲を警戒することもなく、ゆっくりと飛んでいる。蜜を吸っている様子を静かに観察したが、真っ黒な羽を開く度に青色から緑色にきらきらと輝くのである。それは見ていて飽きなかった。

時折、国道を往く車が停まり、降りてきたおばちゃんなどがこの光景に声を上げることもある。こっちも集中しているためなのか、はたまた、目の前の光景が時が止まって用にも覚えるためなのか・・・。あまり気にならないから不思議である。

ヒガンバナは花が終わると同時に細長い葉っぱが出てきて、養分を地下の球根に精一杯ためる。もうちょっと花は楽しめそうであるが、冬には地上部は完全に枯れてしまって、来年の秋までこの光景ともしばしのお別れなのだ。
(06.09.28)
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