このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

さどわら鬼子母神大祭
鬼子母神”という名前の仏教神をご存じでしょうか?

子供の数は500人とも1000人とも10000人とも言われているインドにおける子授け、安産、子育ての女神。

子供達を養うために人間の子供を捕らえては食べていたのだが、被害者である人間の親から相談を受けた釈迦によって末子を隠され、子を失う母親の苦しみを思い知って以降、子供と安産の護法神として仏教に帰依している。

わかりにくい方には、「1979年に放映された『西遊記 PartⅡ』で和田アキ子が演じた・・・。」と言えばおわかり頂けると思う・・・が余計混乱しました?
私が住む宮崎市内にも有名な鬼子母神が祀られている。佐土原町の吉祥寺境内で祀られている“さどわら鬼子母神”である。鬼子母神を境内に祀るということからもこの吉祥寺が法華宗のお寺であることが分かるが、開基は16世紀末の戦国時代とも関ヶ原合戦以降の17世紀初頭とも言われているようだ。

どちらにしても、鬼子母神が島津氏の陣中の守護神であったことからも佐土原島津氏との関係が深く、鬼子母神堂は佐土原藩三代藩主であった島津久雄公の頃に建立されている。

この鬼子母神の大祭は毎年初春の旧暦1月28日。同寺の HP によると、宮崎の三大春祭りに数えられるという。

左画像の鬼子母神の“鬼”の字には点がないが、この理由は上記仏教帰依の逸話に因るそうだ。
数百mほどの本堂までの参道には出店があふれていて、参拝者は思い思いに足を止めては金魚すくいや射的に興じていた。
いかにもご当地だなぁ・・・と思ったのが佐土原の郷土菓子である“鯨ようかん”の店がいくつか並んでいたこと。

ようかんと称してはいるが、どこかういろう的な“鯨ようかん”。くどいこともなく、甘味にめっぽう弱い私でも食べることができる。
帰りに買い求めたたのだが、このお菓子も佐土原島津家との 関係 は深い。佐土原を訪れた際には是非とも購入されることをお勧めする。
参道から一段上がったお堂にて参拝。

やはり、子供の守り神と言うこともあって私たちのような小さな子連れの夫婦が多い。

お堂の一番奥に一年を通じてこの三日間しか開帳されないという鬼子母神の御姿を見ることができる。

その下で僧侶による読経と参拝客によるお祈りが行われていた。
本殿脇のテントでは地元に古くから伝わる“ 佐土原人形 ”のお雛様が売られていた。素朴で暖かみのある表情には、目の前に迫った春の訪れが現れていた。
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(06.02.25)

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