このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

桜散る…。 流鏑馬の頃。
4月3日。宮崎県の天気は晴れ。

2月から3月にかけて低温の時期はあったが、3月の中旬から例年通りぐんぐん気温が上昇し、ソメイヨシノの硬いつぼみを「ほぉら。もうすぐ春ですよ。そろそろ起きてもいいんじゃない?」とくすぐり続ける。・・・3月28日には宮崎気象台からめでたく『開花宣言』が発表された。

宮崎神宮では流鏑馬神事が行われているとは知っていたが、それがこの4月とは全く知らなかったのですね。4月3日に開催というのも前日の 宮日 の朝刊を見て知ったくらいだから・・・。高校の日本史の時間に「鎌倉時代の御家人の武芸の稽古の一つ」ということは知っていますが、なかなか見る機会などというものはない。当日は日曜とはいえ仕事が入っていたのだが、こういう時というのはタイミングがよい物で、その仕事も午前中で終了予定。せっかくだから・・・と妻子連れだって会場の宮崎神宮にある護国神社付近の流鏑馬馬場に向かったのですね。

車が多い中なんとか駐車場に車を入れて馬場へ向かう。皆様考えることは一緒のようで、すでにベストポジションと思われる場所というのは三脚に一眼レフの砲列というのが陣取っているのであります。まあ、私などはブレなど気にせず撮影を続ける方ですので、例え300mmのレンズを装着しようがお構いなし。その砲列の後から馬場へ向かって精神を集中したのでした。
この流鏑馬神事。宮崎神宮では紀元2600年(昭和15年)の神武天皇祭(4/3)を奉祝して開催されたそうでして、五穀豊穣を祈念する物。

馬場自体は200m位はあるであろうか。その西側(画像右側)には等間隔で的が立ち並んでいた。
午後2時。警備員が撮影陣に対して“安全上の説明”というものを行い、ついに今年の流鏑馬神事が開催される。上の画像の通り、この流鏑馬馬場を覆うように桜が植えられており、ちょうどトンネルのようになっていた。不安定な気圧配置というやつが原因による風が時折吹くが、その度に楠の古い葉に混じって桜の花びらがはらはら・・と舞う。
(05.04.04)
午後2時。

流鏑馬神事の始まりである。警備員を先頭に神事ののぼり、そして鎌倉時代の御家人装束に身を包んだ射手らが続く・・・。
・・・そうして、扇がかざされると射手は馬を駆って馬場を疾駆する。
土埃を上げながら駆ける度に会場はしーんと静かになり、そして「コーン!!」と射った矢が的に見事命中すると拍手と共に歓声が上がる。

レンズ越しに馬上の射手の表情の移り変わりが見え、失敗したときの痛そうな表情や馬場を走り終えた時のホッとした表情が観察できる。
一瞬、馬上から矢を射ってみたいと思ったが、やっぱり難しいのだろうな。バランスは求められるし、瞬発力も当然必要だろうし・・・。

そうして馬場を十数回馬が走っただろうか。子供や大人の射手。練熟度は様々で、馬の性格に翻弄されていた場面もあったのだが、陽気そのままののどかな雰囲気の中、神事は唐突に終わりを告げた。
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