このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

好きです、気動車。
ディーゼルカー。化石燃料で得たエネルギーでもって動く乗り物であるが、私はこれが好きなのですね。私の好みと致しましては、やっぱり国鉄型の系列。しかも私が鉄道趣味に本格的に染まってしまった昭和59年以降に馴染みある形式となります。当然ながら九州に限定した話しになってしまうわけですが、特急形式は除外。なぜなら当時、山陰から博多まで“まつかぜ”や“いそかぜ”がロングランして乗り入れていたけれども、小〜中学生であった私には発着時間の関係から駅に見に行くことがなかなか難しかったのですね。だからどうしても愛着がわかない。そんなこんなでこの項での“ディーゼルカー”が指すのは、もと急行用であるキハ58系や近郊型のキハ40系、民営会社で登場した近郊型系列とさせてください。

今では、本線上からキハ58系は淘汰によって消えつつあり、機関換装など積極的に延命工事がはかられているキハ40系が名実共に地方非電化路線の主役とななっている。まあ、このようなキハ58系淘汰というのが全国的な傾向であるのですが、九州でも少し前までは両運転台という運用上の都合から比較的に残っていた一つ目のキハ52、どこか無骨な外観であるキハ23やキハ45(北九州都市圏で活躍していた)。キハ53(南九州)も非常に少数ながら残っていて、駅で出会えれば非常にうれしかったものだ。

ディーゼルカー偏愛の傾向は国鉄型のみに限ったことでなく、民営化以後に登場したいわゆる“新系列”と呼ばれるディーゼルカーも好きであったりするから我ながら手に負えない。国鉄型と比較して圧倒的なエンジン出力を誇る彼らであるが、特にキハ200系列などは、指宿枕崎線の快速“なのはな”用の黄色や大村線快速“シーサイドライナー”の青などカラフルな装いは見ていて飽きない。実際に乗ってみたくもなってくる。当然ながら篠栗線への投入当初から知っている車両でもあるので、好きな車両の一つであった。どこかのメーカーからNスケールで模型化されないか待っていたのであるが、近年、車両プラキットメーカーのグリーンマックスから全色塗装済み車両キットとして販売され(購入してはいないが)、思いが一つ叶ってしまった。

じゃあ、こうも魅力的に思ってしまうのは何故なのだろう。電車と比べると、床下にエンジンがあるから当然ながらうるさいし、小刻みにガタガタと震える。そして、化石燃料を消費するから蒸気機関車ほどではないが、黒煙を吐く。走り出したときの加速は鈍く、なんというかじれったい。唸るエンジン音は確かにうるさいし、併走した国道を走る乗用車に軽々と抜かれてしまう光景を見ると鈍重と思ってしまう。

でも私はディーゼルカーが好きです。いかにも地方交通らしくどろ臭さと、あまりにも身近すぎるところなんかがすごく好きです。風光明媚な車窓風景。速度が遅いことが幸いして、普通電車よりもじっくりゆっくりと楽しむことができます。クロスシートが並んだ車内では外からの光の強弱が踊り、車輪が不規則なジョイント音を奏でます。車体を小刻みに揺らしながらコトコトと生活風景にとけ込んでいく短編成には、息を飲み込んでしまうような何とも言えない感情を持つこともしばしば・・・。

こんな事を書いていたら、なんだか無性に乗りたくなってきたなぁ・・・。今度、日南線でも全線通してのってみようかなぁ・・・。
(04.11.04)
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