このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

かんろ
京屋酒造(有) 宮崎市日南市

(2003.12.12)
日南市油津港といえばマグロ漁の基地としてあまりにも有名。古い港町の建物群には、国道沿いの外壁が銅板で覆われた“杉村金物本店”(昭和7年築)や今は市民活動の拠点として利用される“赤れんが館”(大正11年築)などがあり、魅力的な街並みを形成している。ゆったりとした時間の流れ、日南の暖かな雰囲気。機会があれば一度足を運んで見てください。

京屋酒造の工場は山の上の“桜ヶ丘蔵”と油津港の界隈の中の“京屋酒造”の2つ。どっちが何をやっているというのはよくは分からないが、油津港の観光案内看板で“本社”と紹介される古い建物は、国道220号線が油津の港にぶち当たる(この交差点を右折して大堂津に向かう)国道沿い、ちょっと路地に入ったところ。案内のとおりに行くとすれば車でのアプローチは不可。猫の散歩道のような路地の先に門があった(裏に車用の通用口があったと記憶しているが)。

実は大学の頃、深夜3時にノリで堀川運河の界隈を車で迷走したことがある。狭い路地を徐行して行ったり来たり・・・。特に目的があったわけではないのだが、なんと迷惑なことかあ。観光看板を見て、「蔵元があるとやね・・・。」と車をその前に止め歩いたが、京屋酒造のその建物は白熱灯にしっとりと古い港町の風景にとけ込んでいた。高い塀は記憶に残っている。だいぶん前のことでもあるし、あとはかすかに香ってくる焼酎の香りくらいしか覚えていないんだよね(爆)。

ラベルは江戸末期〜明治期の浮世絵・錦絵師“三代廣重”の油津湊をバックに白の縁取りの『
かんろ』の文字。度数を表す「25%」の部分はシールを上から貼ってある。裏ラベルもしっかり貼ってあり、天保5年(1834年)の創業のこと、カメ仕込みなどの仕込みのこと、味わいのことなどが書かれている。「お酒は20歳をすぎてからお召しあがり下さい。」という注意書きも忘れていない。

この季節、お湯割りばかり飲んでいるが、味は裏ラベルの通り“まろやか”の一言。独特のぬめりがあって、第一印象は控えめだなぁと感じたが、じわじわと甘みが増してきた。香りもやや立つ方。

ちょっとぬるくなってきたくらいの風味が個人的に好みでした。
25°

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