辰野線とは、中央本線(東京-名古屋間)の中間に位置する塩尻駅から辰野駅を回り、岡谷駅に行く中央本線支線のうちの塩尻-辰野間の愛称です。
辰野線の正式な名前は中央本線のままで、辰野(支)線、中央本線小野経由、大八周りやとも呼ばれさまざまな愛称があります。
支線化された塩尻-辰野-岡谷間で、塩尻-辰野間と辰野-岡谷間で基本的に運用が分かれており、
塩尻-辰野間(辰野線)では日中、クモハ123形電車が単行で往復運転しており、日中は上下合わせて約1時間に1本の割合で運行しています。
辰野-岡谷間は、辰野で接続する飯田線に直通する列車が運転しており、実質飯田線の一部となっています。
そもそも辰野線(中央本線支線) は、中央本線敷説ルートを伊那出身の代議士で鉄道局長だった伊藤大八が、出身地である伊那谷の入り口である辰野を経由して塩尻に抜ける、と言うルートを提案・実現したため、このような迂回したルートが出来上がり、伊藤大八の名前を取った「大八回り」と呼ばれるようになりました。
まぁ、当時(明治時代)の技術では、塩尻峠[現:塩嶺トンネル(みどり湖-岡谷間)]を抜ける長いトンネルは掘れなかったでしょうしね・・・。
そして中央本線敷設工事が始まり、1906年(明治39年)6月11日に岡谷-辰野-塩尻間が延伸開業し、電化等を経て、77年後の1983年(昭和58年)7月5日、新ルート(岡谷-みどり湖-塩尻間)が開業し、歴史ある旧線(塩尻-辰野-岡谷間)は支線化して今に至ります。
図:塩尻駅中心の周辺路線図、点線はトンネルで、中央本線は塩嶺(えんれい)トンネル、中央本線支線は善知鳥(うとう)トンネルになります。 |
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