このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

蘭州3線(2005.12.29〜30)

北京から西へ約1000km、甘粛省の省都蘭州を中心に白銀、海石湾、劉家峡と3線の蒸気健在区間が存在します。
それぞれ高速道路で1.5〜2時間程度で移動することができ効率的に回ることができます。
日程の都合から大古鉄路の撮影後、銀川から蘭州へ夜行列車で入り2日間で3線を撮影という駆け足スケジュールになりました。3線ともそれぞれ個性的で特徴があり、時間はわずかでしたが大いに楽しむことができました。
しかし海石湾では前日に到着したDLが試運転を開始しており気になりました。


1.白銀

2.海石湾

3.劉家峡

朝の通勤客車、通過は8:15とこの時期この地域ではまだ完全に日が昇りません。かなりの勾配区間のため速度はゆっくり、見事な爆煙、そしてランボード下の点検灯が非常に印象的でした。ISO800、1/125がやっとでした。

修理工場では上遊のボイラーを完全にばらして煙管を取り替えていました。この様子を見る限り蒸気はしばらくは安泰のように思えました。

午後の深部行き客車です。撮影時間帯白銀には終着の深部行き2往復、途中の六公里から分岐する三冶煉行き1往復の客車が運転されています。

8時から待ち始めて3時間。道路わきのため砂埃に悩まされましたがようやく貨物列車がやってきました。これからすばらしいドラマが始まります。

多少速度は落ちましたがこの辺りまでは普通に通過していきました。

ところがその直後、空転につぐ空転!ついには完全に停車してしまいました。何度か必死に引き出しを試みるも凄まじい空転を繰り返すばかりで前へ進みません。サミットまであと数百メートルなのですが…
上の写真は停車後、大空転を繰り返す上遊です。空転の瞬間、物凄い白煙が垂直に上がります。作業員があわただしく動き回っていました。

しばらくすると救援機がやってきました。後部に連結した後、汽笛で何回か合図をし合ってやがて発車。

ランボード前部に作業員が乗っており、この後デッキに移り解放てこを操作して走行解放して停車、来た線路を下っていきました。この間約45分、目の前で大空転→停車→引出失敗→救援後補機連結→再発車→後補機走行解放と今まで見たことのないシーンが展開され固唾を呑んで見守りました。乗務員の方々はさぞ大変だったでしょう…

劉家峡は黄河の上流、水墨画的な風景が広がるすばらしいところです。
正向きでやってくる臨時貨物を待ちましたが結局運休。唯一撮影出来たのがこの建設型逆向牽引の混合客車でした。

臨時貨物ですが来るかどうか不安でした。2時間半待ってようやくすばらしいブラストと共にやってきました。

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