安中榛名訪問記

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安中榛名訪問記

〜時間遅れの夏休み〜

2007年9月17日乗車

　
　ゼミ合宿が午前中で終わり，ボクはゼミ仲間に車で軽井沢駅まで送ってもらった．
　正午過ぎのことだった．

　軽井沢駅の北口へやってきた．

-----これからどうしよう．．．？？

　やっと，やっと，"夏休み"だ．
　もう９月の後半なのだが，今の今まで大学院試験の勉強やゼミ合宿の準備があり，ボクに夏休みはなかった．
　そして，今，全てのやるべきことが終わって自由になり，ボクはこれから夏休み１発目の旅に出ようとしているのだ．

　旅の出発点が避暑地として賑わう軽井沢〜〜〜．

　色々と考えを巡らせながら，軽井沢駅のバスターミナルへやってきた．
　目の前には，廃線になった信越本線の線路が長野新幹線の高架橋に沿って延びている．

-----この廃線跡を歩いて行こうかな．

　なんて考えていると，そこに１台のバスが到着した．
　そのバスは廃線となった横川駅から軽井沢駅の間を代行する路線バスだった．

-----！！！

　なんとそのバスには，これからゼミ合宿へ向かうM太くん達が乗っていた．

「奇遇だね．」

　M太くん達はこれから昼飯を食べるみたいだったので，駅の売店で釜飯を買い，駅のテラスで食べた．
　大学院試験のことや，ゼミ合宿の話もした．

　釜飯を食べ終わったら，M太くん達はセミナーハウスへ向かって行ってしまった．

　さて，本当にこれからどうしよう．

　長野新幹線の改札に来てみた．
　電光掲示板には，次に来るあさま５２６の停車駅が表示されていた．

　安中榛名，高崎，熊谷，大宮，上野，東京・・・

-----安中榛名！！？

　そうだ！安中榛名へ行こう！！

　安中榛名は長野新幹線の駅で，何度か通過したことはあったが，通過するたびに，周りになんもねぇ，と思っていてやや気になっていた駅だったのだ．

　ボクは窓口で切符を買い，改札を通ってホームに立った．

　考えてみれば，新幹線に乗るのは約１年半ぶりだった．
　高速で走る電車・・・楽しみだ！！

　定刻通り，あさま５２６が入線してきた．

長野新幹線　あさま５２６
　　軽井沢13:35　⇒　安中榛名13:46

　安中榛名にやってきた．
　安中榛名には列車が通過するための線路はない代わりに，通過列車がやってきたときのために，ホームには安全柵が設置されている．
　まず最初に驚いたことは，ホームの真後ろが鬱蒼とした林になっていたことだ．
　新幹線の駅って，普通周りにビルがあったりするのに・・・．

　駅名標＋時刻表．
　１・２時間に１本は新幹線が来る．

　ボクは改札を通った．
　駅舎はガラス張りでとても綺麗で，ちゃんと駅員や売店のおばちゃんがいて，利用客もちらほら見られた．

　駅の外に出てみた．
　・・・荒野になっている，これが駅前だ．
　周りに民家などない，虫の鳴き声だけが響き渡る．

　駅前のロータリーの中は駐車場になっていた．
　どうやらこの駅の利用客のほとんどは車で来るみたいだ．

　駅の高架の下に怪しげなトンネルが・・・
　入って貫けてみよう．

　トンネルを通って階段を登ると，そこは駅の北側の駐車場だった．
　見事にガラガラで，車が２台しか停まってない！！

　そこには公道と山しかなく，民家が一切ない！！
　これだから北側の利用客は皆無なはずだ．

　再び南側に戻ってきた．
　駅のホームから放送が聴こえて，安中榛名には停まらないあさまが，
ものすごい速さで通過して行った！

　南側を歩いて最初に発見した建物が，デイリーヤマザキ．
　駅前にある店がたったこれだけ！！

　デイリーヤマザキの駐車場からは，新興住宅地が見れた．
　おそらく，安中榛名駅が開業していなかったら，こんなところに住宅地はできてないはず．

　さらに下りていくと，"天空の丘"という，見晴らしのよいスペースがあった．
　ベンチもあったので，ボクはそこに座り，大学院試験の勉強のために今まで暫くできなかったこと（バイトやサークルなど）をこれからどうしていくのか，３０分ぐらいずっと考え続けた．
　新しい住宅を建設するために，土壌を整備するショベルカーの音だけが聴こえてくる．

　暫くしてボクは立ち上がり，その周辺を少し散歩して，駅に戻ることにした．

　駅の待合室には，こんな詩が掲げられている．
　七言（絶句でも律詩でもないが，）で韻が踏まれた詩には，この駅の周りの自然と発展について歌われている．
　

　待っていると，下りのあさま（長野方面行き）がやってきた．
　１０人ほどの客が改札を通っていった．それなりに利用客はいるようだ．

　１６：１３，やってきたあさま５３４に乗って，安中榛名を出発した．

　大学院試験とゼミ合宿が終わって，時間遅れでやってきた夏休みは，この山間いの駅の旅から始まった．

おわり

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