このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
ギズボーンについて
Gisborne地方はニュージーランドの北島東端の農林地帯です。
| 東が海、西は丘陵が続きます。海と山の間の広い谷間に広大な農作地が広がっています。 Gisborne District(行政単位)の広さは8,265平方キロで神奈川県、東京都、埼玉県を足したくらいの広さの地域になります。 ところが、町を出れば制限速度は100Km/hなので、意外なほど遠くへすぐついてしまいます。(ただしガソリン代は、かなわない) これだけ広くても市街地はギズボーン市街地のみで、あとはともかく田舎な風景が広がっています。 なんたって人口4万人。 (市街地には3万人) 東端と言うだけあって、日の出は早いです。 正月の初日の出は、「市街地での世界一早い初日の出」が拝めます。 なんたって、ZL自体、世界地図の右端におまけで載っているような国ですから、欧州とは時差が12時間、日本とも3から4時間(季節による)進んでいますから、間違いなく時間だけは世界の最先端を歩んでいます。hi |
歴史的には1000年くらい前に、南洋諸島からマオリ族の祖先の人々がカヌーで渡ってきたのが、ニュージーランドに人が住みだしたはじめらしいのですが、はっきりしたことはわからないようです。 はっきり分かっていることは、1769年、エンデバー号の キャプテンクック が探検航海をして、白人として初めてZLに上陸したのが、ここギズボーンだということです。 もっとも、上陸したけれど土地のマオリ族に歓迎されなかったクックは、早々にここを離れて移動します。 そして、腹いせに、この地方をPoverty bayと名付けました。 日本語で言うところの貧乏湾シミッタレ地方。 いまだに、当地はポヴァティーベイ地方とも呼ばれています。(実際、生活保護世帯の数の多さは国内上位。 名は体をあらわすトホホ) |
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しかし、農産物と収穫地としては、PovertyどころかNZでも有数の農産地です。 大きなワイン工場があるだけあって、葡萄の産地でもありますし、かぼちゃは様々な種類の日本品種を栽培していて、当然のように
日本へせっせと輸出
しています。
かぼちゃの収穫シーズンになると、かぼちゃ満載のトラックが、あっちの選果場、こっちの冷凍工場、向こうのかぼちゃピューレ工場へと忙しく走っています。 かぼちゃピューレのシーズンには、工場の周りにはなんとも良い甘い香りが漂いまして良い物ですが、そこに勤めている友人いわく、「頭痛くなりそうに甘いにおい」らしいです。
この他に、生産量が馬鹿でかいのがトウモロコシで、ZLの半数以上のトウモロコシはギズボーンで作られています。 上記のかぼちゃピューレ工場は冷凍コーンや、コーンパウダーも作っています。 日本のスーパーで売っているニュージーランド産ミックスベジタブルなんかに入っているコーンは、かなりの高率でギズボーン産です。 日本の粉のインスタントコーンスープも、ここ産の原料のことが多いですよ(箱には国産って書いてあっても原料は輸入のことが殆どでしょう)。
私の元職場も野菜の加工場で、1月から4月の時期には、工場は週7日24時間操業で、電波を出す暇もない。。。。。そして、残りの9ヶ月はボーっとしていたわけです。hi
ギズボーンの旨い産物。
とうもろこし
何でも取れたばかりの野菜はうまいですが、採れたてのトウモロコシの甘いの何の! 喉が焼けそうに甘い。 砂糖換算で20%砂糖水と同じくらい甘いのもあります。 ここまで甘いとスイカや梨を超えますよ。 残念ながら、トウモロコシは収穫して数時間で甘みが減退しますので、これはトウモロコシを自分で育ててみないと味わえません。hi
私のいた工場では、数時間以内に加熱殺菌して製品にしていましたが、やはり採れたて生にはかないません。 真に甘いトウモロコシをお求めの場合は、北海道かGisborneの畑に鍋持参できてください。
梨 幸水、豊水を日本から移入して作っている農家があります。 シーズンになるとXYLと郊外の農家まで買いに行きます。 美味しくてねぇ。 太ります。 梨の他にも、リンゴ(もうすぐJAの非関税障壁もなくなるでしょうから、JA向け輸出が始まるのでは?)、ミカン、メロンが、作られています。 |
かぼちゃ これは、産地で食べては駄目。 若すぎて甘くない。 ただし物凄くホクホクで、ホクホク好きな人にはたまらないかも。 船に乗せて、日本に着くころに甘くなってきます。 |
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さて、そんな大産地だったら、さぞ美味しいものが食べられるでしょう。 と思うでしょ。 一等品は外貨を稼ぐために輸出にまわり、二等品はZLの都会へ運ばれ、三等品が地元のスーパーに並びます。 ですから美味しいものは畑で買うしかない。 漁業会社が立派なイセエビを採っていますが、これまた市内には流れない。
住んでいる人々
ギズボーンの人口構成は、45%がマオリ族、53%が自称白人、僅かにアジア人です。 でも市長は華僑のフーン氏。 一般的な年収は3万ドル未満です。 教育水準は大卒以上が3%。 夏に農業と観光で稼いで冬の仕事がないので、大学に入るために町を出ると若者はそのまま戻ってきません。 で、大卒者が少ないわけ。
この国の自称「大卒」のレベルは本当に途方にくれほどNGなので、それさえ居ないのなら「さぞひどいだろう」と思います?
経験豊富な技能工が意外と居て馬鹿にできなかったりするのですよ。 まぁ、東京レベルを期待してはいけませんけどね。
さて、日本人の数、知りません。 数世帯居るらしい。 マジョリティーは白人と結婚したご婦人方。 NYCやフランクフルトのような日本租界の生活とは縁無しですが、日系企業がそれでもあるんですよ。 日本人どこでも働いているなぁ。 ここでは材木屋さん。 XYLと材木屋さんの奥方たちは仲が良いそうです。
ZLのお約束、羊もおります。
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