このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

世界最悪の道路を生き残るには。


Kiwiドライバーは日本人から見たら暴走ドライバーです。
八幡平アスピーテラインを、いろは坂を、箱根新道を、152号線を、六甲山、竜神スカイラインを時速100キロで、ぶっ飛ばしているのと同じだと思ってい ただければ分かりやすいでしょう。(Kiwiとは、ニュージーランド人の自称であります)
私もMR2を日本から引越しと共に輸入して、最初の休日に山道へドライブに行った際、ノーマルファミリアにぶち抜かれて心底驚きました。
次の週末には、もう抜き返していましたけどhi

異なる交通ルール。

右ハンドルです。 左側通行です。 日本と似ているから、かえって始末に悪い。


日本人にややこしいのはランナバウト(ロータリー)と呼ばれる交差点システムです。
右のような回転式の交差点がやたらと多いのが、この国とJAの異なる点です。

               右から来る車優先

右の図では、優先順位はそれぞれの車がどこへ向かおうとしているのに関係なく、
赤い車<青い車<緑の車 です。

実際には、それぞれが、どちらの方向に曲がる意思をインジケーター(ウインカーの事)を
点滅させているかで状況が変わりますが、観光客は、ややこしい事を考えず、右から来る車に道を譲る事。

ランナバウトと通過の仕方は、交通安全局のサイトに詳しくでています。 コ チラ 。 
 


 左の交差点で、優先なのは日本ではピンクの車です。
 ZLでは2012年までは黒の車でした。
 
 このZLルールはしばしば外国人観光客の事故原因になっていました。
 (そもそも、外国に来て、その国の交通ルール教本を買わないのが悪いのでは有りますが。)

 これは十字路の真ん中に島をおいて、ランナバウトと考えるとわかりやすいです。
 ピンクの車から見て対向の黒い右折車は、ランナバウトの図では赤い車です。
 赤い車の行き先が確認できるまで、緑の車は待たねばなりませんでした。

            詳しい動画解説はこちら


パトカーが追いついて来たら止まれ。

サイレンを鳴らし赤色青色灯を点けたパトカーが後ろに迫ったら、あなたは速やかに道を明けて止まらねばなりません。
警察官が止めようとしているのが、あなたで無い場合はパトカーはあなたを追い越していくでしょう。 
消防救急の場合は道を譲るだけでOKです。


11キロオーバーから切符切られます。

スピードカメラ(オービス)に写真を取られるとクルマの持ち主に反則金の請求が来ます。 点数は引かれません。  パトカーに捕まったら、点数と反則金が セットです。 ほぼ全てのパトカーに車載レーダーがついています。 また、固定型のスピードカメラは地下埋設ループコイル式ですのでレーダー探知機は無力 です。


大名行列を作ったら罰金

えてして、日本からの観光客や、基本的に御下手な方は、100キロ道路でも時速100キロが出せず、大名行列を作ります。 こういう場合はさっさと道をゆ ずりましょう。 下手なあなたが渋滞を作ると事故の原因になります。 その事故に、あなたが巻き込まれることもあります。 対向車線を総重量40トンのト ラックが相対速度200キロ近くですれ違う道路を、あなたは走っているのです。
命が惜しくば道をあけろ。
法律は5から10秒に一度バックミラーを見ることを求めています。 「気が付かなかった」は言い訳になりません。


時速100キロの罠

街をでれば、そこはオープンロードと呼ばれる100キロ道路です。 そこでは法律によれば、安全上支障が無い限り時速95から 100キロで走ることを求められます。  ただし、カーブなどでは「55」とか「75」等のように速度標識でない端数の数字が表示してあります。 「これ は、安全に曲がれるお勧め速度」を示しています。 MR2なら55と書いてあっても100弱で曲がれますが、ボロ車の場合は従ったほうが良いでしょう。 
日本人観光客の典型的自爆死は、「曲がりきれなかった」ですから。 100Km/hで危ないと思うところでは減速しましょう。
大名行列になったら後続車に道を譲りましょう。
また、ブラインドコーナーなどで視界が悪いところも有るので、よけられる速度まで落としておくことも大事な点です。

動画AVIファイル  オンボード     ロードサイド   どちらも普通に走っています。

動画の通り、日本の感覚で行ったらキチガイ沙汰の交通環境です。
どちらのクルマも特にぶっ飛ばしているわけではなくて、これが当たり前のスピードです。
 


 道路工事では30Km/h

道路工事をしていたら速度制限は30Km/hです。 道路工事現場は、浮石が多く、その石を跳ねて工事関係者に怪我を負わせることが多 いので、30Km/hは必ず守りましょう。 また、砕石を敷いたばかりの場所も滑りやすいので30Km/h表示が出ていることがあります。 これを無視し て、100Km/hで突っ込んで横転全損した日本人シェフが居ます。 あなたは、そういう真似をしないように。
 



家畜に注意

意外と多いのが、道路を横断中の家畜との衝突です。
右の写真のように、大量に移動中は、群れの前後にトラックやファームバイク、まれに馬にまたがった牧童が走行中のクルマに注意を促しますし、「Stock Crossing」と注意看板が出ていることもあります。 この看板を見たら、しばらくは用心して走りましょう。 また、しばしば脱獄した牛や馬、羊など がうろうろしていることもあります。
「コーナーを抜けたら、そこに日本カモシカが!」は八甲田山ですが、「コーナーを抜けたら牛と衝突して全損」という事故が有るのがZLです。


鳥や小動物を避けるな

畑や、森の中を走っていると、飛び出してくる小動物や野鳥と衝突することがあります。
避けてはいけません。 あなたは、100Km/hで走っているのです。 下手に急ハンドルで避ければ、自分があの世行きです。 急ブレーキを掛ければ、あ なた自身が、後ろを走る20トンのドッグフードを積んだトラックに踏み潰されるかもしれません。 「あー出てきた、こっち来るな! あーあ踏んじゃった」 と、落ち着いて行動しましょう。 ウサギとぶつかっても、ひどくてもフォグランプが割れるくらいの被害で済みます。



交通事故の保障は無いよ。


私のMR2の年間任意保険の金額は、車両保険込みで400ドルくらいだったと思います。 4万円弱です。 
なぜ、そんなに安いか?
この国では、対人賠償の概念が無いのです。 怪我をしたらACCと云う政府機関がある程度回復するまで、治療費を見てくれます。
それだけ。
足を失おうが、命を無くそうが、やられ損です。 つまり対人賠償保険が無いから任意保険が異常に安いのです。
だれかが「この国では交通事故は天災の一種」と言いましたが、その通りです。
車椅子になったときのことを考えて、自分に保険をかけましょう。
アブナイ車は、先に行かせてしまいましょう。


救急車は来ないよ。

隣町までの距離が100キロ単位です。 救急車はすぐには来ません。
本当に遠いところだとレスキューヘリコプターに拾われます。 どちらも有料です。 保険も掛けていない貧乏人は事故起こすなよ。


ターマックなのよ。

日本のラリーを齧ったドライバーは舗装路をターマックと呼びますが、正確にはこれは間違い。
ターマック舗は「タールマカダム舗装」の略で、細かい砕石をタールで貼り付けた舗装工法のことで、マカダムさんが発明しました。 日本でアスファルト舗 装」と呼んでいるのは「アスファルトマカダム舗装」の略で、アスファルトで細かい砕石を貼り付けた舗装を意味します。
で、ZLの殆どの舗装道路はターマックです。  
このターマックは施行費が安いけれど、砕石が剥がれて浮石になっている事が当たり前の道路という意味でも有ります。  だから跳ね石は当たり前。 私も6 年間で4回フロントガラスに穴が開き、うち2回はフロントガラス全交換でした。 ZLはこれが多いので、ガラス交換しても保険点数が上がらない契約が殆ど です。

同時に浮石は滑ります。 時速80キロでコーナーに突っ込んでタイヤがグリップを失ったら?
大抵の日本から来た観光の皆さんは廃車ですね。    十分減速しましょう。 後輪駆動なら、トラクションで曲がる運転をしましょう。


シートベルトは自分の責任で。

してなきゃ罰金だよ。


レンタカーは行ってはいけない所が有ります。

コロマンデル半島の先とか、あまりの悪路で行ってはいけない場所が有ります。
レンタカーを借りる際の契約書に書いてあります。
良く確認しましょう。 これを知らずにレンタカーをぶつけて、保険が適用されず大枚払ったワーホリがいます。 


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