このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

置時計 掛け時計

人が生まれると、その父母は最初にしゃべる言葉は何かと気にする。 たいていの場合「まんまー」らしいが、私の場合 は「時計」だった。
母は証言では「本当に時計が好きな子だった」とのこと。 雀百まで踊り忘れず。

まさに、、、、私は今でも時計が大好きです。
1994年にDL(ドイツ連邦)のシュバルツバルト地方の ドイツ時計博物館 に行ったときは本当に幸せだっ た。



XYLがなぜアカンベーしているかというと。
バスでおりる町を間違えて2時間遅れで着いたからなんです。

これだけ充実している時計博物館は少ないですね。
時計博物館といえば、ZLのファンガレイ(Whangarei)の
Claphams 時計博物館 も小さいながら
時計好きには楽しめます。
また、JA0伊那市の
登内 時計記念博物館 はコレクションの豪華さがご立派です。

この巨大な構造物は、ヨーロッパの各都市の時間がテンデンバラバラだった時代の世界時計
各都市ごとに南中を正午としていた時代の時計です。 
ちなみに現在、F(フランス共和国)がG(英国)と経度で殆ど違わないのに時差があるのは
ヒットラーさんのせいだとか。
そんな話は こ ちら


シュバルトバルトの郭公時計。


 日本で言うところの鳩時計です。 
シュバルツバルトの時計といえば鳩時計。 というわけで上記ドイツ時計博物館にも鳩時計が一杯。 
近所のTribergの街で見かけて目がハートマークになったけれども、当時の私らの財布には大きすぎて買えずに帰ってきた時計です。(アトモスに比べ りゃ1/3以下の値段ではあるけど)

これをネットで見つけて衝動買い。 
http://www.black-forest-shop.de/cuckoo-clocks_aol.htm
ドイツから地球を半周して届きました。 XYLが日本に行っている間に届きまして、壁にかけておいたら。

帰ってきたXYL、「うわ、なんだこの馬鹿でかい悪趣味な時計は!」  おこられました。 hi

ちなみに、この鳩時計は一般的な日本の家庭では天井が低すぎて使用不能。
二階建で階段が吹き抜けになっている家なら掛けられるかもね。
 

 

ATMOS

さて、私の持っている時計のなかで一番の宝物はスイスの ジャ ガールクルト製の置時計アトモス です。
製品の寿命と言うものが会ってVTRは5年とか、TVは8年とかありますが、この時計は600年! 

製品マニュアルには、「この時計は定期的な整備が必要です。 初回整備は購入後150年目です。 あなたの御子孫が 整備に出せるように買った年をひかえて置いて下さい。」と書いてあります。 驚きですよね。

そして、何より驚きなのは、この時計はゼンマイを巻かなくてもよいということです。 でも電池も要りません。 当然 太陽電池でもない。 この時計は室温の変化を動力源として動いているのです。 
文字盤の後ろにある丸いタンクが、その秘密。 タンクは温度が上がると僅かにふくらみ、冷えるとわずかに凹みます。 それで細いゼンマイを巻き上げます。  1日分の動力に足りる量のゼンマイの巻上げには、3℃の室温変化が必要だそうです。 大気(アトモスファ)の力で動くからアトモスなんですね。

つまり、この時計は完全空調の博物館のようなところでは動かないと言うわけです。

ま、一般家庭では十分な寒暖の差がありますから、巻き上げは心配しなくてもOKです。
精度は設置がうまく出来ていれば月差30秒程度以内です。 機械式の時計なのに非常に安定していて、数ヶ月時間合わせしなくても大丈夫です。  ただし、 設置には色々とテクニックが必要です。


アトモスの精度を出す為には、

しっかりとした構造物の上に置くこと。 

 この時計は西洋ではマントルクロックと言われる種類の時計です。 
つまり暖炉上置時計とでも訳しますか。 
本物の暖炉は当然、土台から直に設置されて居ますから、非常にしっかりしています。 風が吹いても揺れないし、周りでダンスしても揺れません。 
ところが、木造家屋ですと、人が歩いただけでも僅かに揺れます。 
その僅かなゆれが、この時計の精度を著しく落としまして、木造住宅の中の壁に留めていない本棚に載せると、平気で日に5分10分狂います。 
我が家では、厚さ3cmの無垢板で作った飾り棚をコンクリート基礎の上に直に床を張った部屋に置き、さらに厚さ15cmの無垢板で作った壁にネジ止めし て、その上に、この時計を置いています。 
ここまでしないと、使い物になりませんので、日本では、この時計は鉄筋コンクリート製の集合住宅の1階でもないと、なかなか使えないでしょう。 
机の上の置いて使うなんて、絶対に無理です。
 

水平を確保すること。  

この時計には水準器がついています。 この水準器がクセモノです。 こ ういう水準器は真上から見て調整すると言うのは、化学天秤を使ったことのある人なら常識でしょう。
ところが、この水準器は真上から見ると、回転振り子が邪魔になって調整が出来ないのです。 歯科用の口腔鏡 などを使って水平をだしてみましたが、まるで精度が出ない。 
まさかと思って、斜め前方から見て水平を出してみたら、時計としての精度がきちんとでました。
機械設計としては間違っている商品ですね。hi  これはマニュアルには書いてありません。 

 







ZLは物持ちのいい国で、骨董屋に行くとかなりの数の第一次大戦前の時計がごろごろしています。 値段も高くなく、 その手の趣味のある方にはいい国ですよ。 私も懐中時計だの、置時計だのをそこそこ集めました。 昔からZLは貧乏国なので超高級品は無いですが、そこそ この物ならあります。 骨董の素人が手を出してもやけどをしない価格帯とでも言いましょうか。 昨今の北半球での骨董ブームで、ものすごい勢いで国外へ流 出していますので、お早めに。

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