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2年E組 岡崎 俊哉
眠らない町、渋谷。そこから高級住宅街を抜け多摩川を渡り横浜、桜木町へ走る、東急東横線の車両について調べてみた。この線には50編成400両もの車両が毎日休むことなく乗客を安全に送り込んでいる。これから7種類の車両についてわかっていることをまとめる。
1.8000系 6M2T、3M2T この車両は1969年にこの線にデビューした、20m車である。この車両は、日本では初のワンハンドルマスコンと、界磁チョッパ制御方式を採用した。この界磁チョッパとは、力行、惰行、回生ブレーキをモーターの他励界磁をサイリスタによって無接点で制御するものであり、高速からは回生ブレーキが働き、25Km以下は空気ブレーキで停止する仕組みである。また近頃、行き先をLED表示化した8010F編成と、8008F編成、8036F編成が登場している。
2.8000系更新車 6M2T 8000系を長年使用してきたため1992年に客室内のリフレッシュ工事を行った。そして、生まれ変わった車両こそが8000系更新車である。側面には赤帯を、前面は貫通路の所を黒くし、その脇に赤帯を通している。その他は、シートの仕切りに握り棒を加えたり、2号車と7号車には車椅子スペースを確保している。また、行き先表示も8022F編成と8024F編成以外はすべてLED化となった。
3.9000系 4M4T この車両は1986年にVVVFインバータ(電圧−V、周波数−F)を1500V用に量産した車両としてデビュー。1C4M(1個の制御器で4個のVVVFを制御すること)で東横線には、4M4Tの14編成112両が、大井町線には、3M2Tの1編成5両がそれぞれ活躍中である。また、8000系の回生ブレーキは25kmまで有効であったが、9000系は5kmまでが有効である。
4.1000系 6M2T1962年1月27日、日本に初のオールステンレスカーの7000系が誕生した。次々に新型車両が投入されていく中、7000系は7700系へと変わっていった。そして、1988年12月26日ついにこの1000系が日比谷線直通電車の2代目として登場した。1000系は10編成80両があり、1311F編成と1313F編成は4両+4両に分割(Tc,M,M.Mc・・・春日部方面と、Tc,M,M,Mc・・・中目黒方面)が出来るようになっている。それは、一定の期間ではあるが、目蒲線での運行をするためである。また、他の編成は、固定連結されているためこのようなことは出来ない。そして、すでに9000系が投入されていて、4桁の形式名は一杯になったため、形式を1000に戻すこととなった。
5.営団03系 4M4T 営団日比谷線は、中目黒から東急東横線菊名まで、北千住からは、東武伊勢崎線の東武動物公園までそれぞれ乗り入れている。03系が誕生するまでは、3000系という非冷房車が乗り入れていた。また、第1〜第8編成までは全車両が3ドアー車で、第9〜第28編成までは1編成の中の、1,2,7,8号車が5ドアー車化されており、『5DOORS』のステッカーも貼られている。
6.8590系 6M2T 軽量ステンレスカーの8590系は5編成40両が急行として使用されている。また、大井町線では8090系といい、貫通路がない車両と、それの1・2次車は、ライトの位置を少し下げている。平成12年に、目蒲線は、営団南北線、都営三田線との相互乗り入れが決まっている。それに従い田園調布〜日吉間の複々線(下りと上りが、2線ずつあること。)化工事が進められている。また、横浜からはMM21(みなとみらい21)線とも相互乗り入れする予定であり、地下に入る。そこで必要となるのが貫通路。現在の大井町線仕様の車両では入ることが出来ないので、1988年に誕生したのが、8590系である。 この車両は、主に急行として使用されている。大きな窓ガラスを持ち、赤いラインカラーが入ったのも初めてである。東急では、この、8x90系類は、唯一、側溝がJR211系の様に曲がっている。なお、この車両に関しては、現在更新するめどは立っていない。
7.新3000系 東急では、経費削減のため、すべての車両が京浜急行線の金沢文庫〜金沢八景の間にある、『東急車輌製造工場』という所で作られている。この3000系は、今年3月6日『東急車輌製造工場』を出場して、京浜急行逗子線の神武寺駅を通り、そこから、JR横須賀線へと入り、そこからは、JR貨物が新鶴見信号所(新川崎駅の隣)を経由してJR横浜線の長津田駅まで持ってきて、東急のデヤ7200(アルミ試作車)と、デヤ7290が受け取りをした。その後、鷺沼〜長津田間で試運転を終えた後、本線となる東横線に入った。今は、元住吉検車区で掃除などを終えた後、運転している。この、新3000系は、東横線が今年3月16日に夜の6時から10時の急行を増発させる、という目的でダイヤ改正をして、それに従い登場した車両である。また、東急では、今までラインカラーは赤に統一していたが、このたび営団南北線、都営三田線の車両が東急側に入ってくるので車両を見分けるため、白とブルーのラインを加えた。その他、スカート、転落防止幌、シングルアームパンタグラフ、ドアー内蔵チャイム、乗務員の運転席のシートカラー、ATC、ATO装置、運行状況モニター等がついている。
東急では現在『各駅停車、急行』の2つの種別しかない。しかし、今回の乗り入れにより、東横線と田園都市線には、『快速』が、大井町線には、『急行』の運行が予定されている。また、東京の大手私鉄の中では、年間輸送人数、12億508万人と一番であり、保有車両のすべてをステンレスカーが担っている。
VVVFインバータ電車
東急では、21世紀の理想的な通勤電車を求め、VVVF制御器と、ボルスタレス台車を6000系に試験的に利用したのをきっかけに、1000、2000、3000、7600、7700系を、VVVF制御化させた。VVVFとは、可変電圧、可変周波数(Variable Voltage Variable Frequency)の略で、インバータは、変換器を表している。VVVF制御車に使用されている、交流電動機は、『三相かご形誘導電動機』と呼ばれ、ステーターに出来る、磁束との吸引-反発によって、ローターが回転する。 インバータ電車の全体像 電線から、1500Vをパンタグラフから受電した車両は、先頭車が中間車へと指令を出し、断流器、フィルタリアクトル、そして、インバータ(2000、3000、7600、7700系は1C4M、1000系のみ、1C8M)から、台車へとつながり、それぞれの電動車が1編成を動かしている。
これからの東急
現在、大規模な計画が進められている東急。種別も少なく、他会社との乗り入れや、途中駅での連結や切り離しなどが頻繁に行われない。そんな中、東横、目蒲、大井町線では、確実に、新しい線路が敷かれてきている。東横線では、田園調布〜日吉間の、複々線化工事が進められ、田園調布〜武蔵小杉は完成したものの、元住吉〜日吉間が困難を極めている。元住吉付近は車庫へはいるためのポイントが複雑に張り巡らされていたり、尻手黒川線が車庫を横切る。日吉付近も東急百貨店やバスの車庫等があり線路も2本分のスペースしかない。一方目蒲線では、現在田園調布から地下に入り蒲田へと延びているが、1年後(平成12年秋)には、英断と都営が入って目蒲線経由で東横線に入るため、目蒲線の田園調布〜多摩川園間は無くなり多摩川園〜蒲田間の折り返し運転となり、これからダイヤ改正が頻繁に行われると思う。そして大井町線では二子玉川園駅で今まで1・4番線に止まっていた電車は田園都市線とホームを変え2・3番線に止まることとなった。また、一旦乗客を降ろした後、引き込み線へと入り、再びホームに戻ってくる。このため若干、停車時間が短いと判断した東急はこの日に改正はしなかったものの各駅に新しい時刻表が張られている
と、いうように総額600億円を掛けた超大規模工事を出来るだけ詳しくまとめた。もちろん、この後はどうなるかは分からないが今後の計画を期待したい。
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