このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

京浜東北・根岸線について

5年E組 斉藤 隆司

 日頃、通勤・通学でご利用されている方々が非常に多く、身近な存在であり、大船〜大宮間81.2キロを約56分で走破する京浜東北・根岸線についてスポットを当ててみました。まずは京浜東北・根岸線という名称ですが、これは通称で正式路線名は大船〜横浜間が根岸線、横浜〜東京間が東海道本線、東京〜大宮間が東北本線というように割り振られています。また、この路線では他線では見られない特異な運行体系を持っています。

 まず第一にこの路線では上り線、下り線という言い方はしません。どう言うかというと、大宮から大船に向かう車両のことを南行(なんこう)、逆に大船から大宮に向かう車両のことを北行(ほっこう)といいます。

 第二に山手線との併走区間(田町〜田端)ではデータイムに快速運転を行っていることです。途中の停車駅は東京・秋葉原・上野のみで山手線と比べて7分早くこの区間を走破します。しかし、この快速運転も年末や線路の保守・整備の為に数日間だけ運休をします。

 ここで、導線の車両のことについても触れておきたいと思います。現在運行しているのは209系という平成4年から運行している最新型のVVVF制御車で、当初は試作的要素も含めて901系(こちらは現在209系900・910・920番台として活躍しています。910番台は音の違いで分かるかも?)として落成した車両をベースにして209系は誕生しました。これが現在の主力車両です。以前は103系という車両(こちらの方が馴染み深いかもしれません)が、最後まで残った第80編成が1998年3月13日の運用(当初は3月12日の11A運用を最後に引退する予定でしたが、この日は209系の車両故障の関係で臨時に01A運用に入っていました)を最後に引退してしまいました。また、これ以外にも数は少ないながらも活躍をしてきた205系も103系より一足早く1996年2月1日に引退してしまいましたが、こちらは帯の色をグリーンに変えて、埼京線で活躍を続けています。この様にいろいろ活躍をしてきた京浜東北・根岸線ですが、過去にはこんな事件もありました。それは昭和26年4月24日に桜木町駅構内で当時京浜東北・根岸線を走っていた南行列車の63系がパンタグラフを架線にひっ掛けて切断後、火災を起こし、1両は全焼、もう1両は半焼しましたが、扉は開かず窓のガラスも三段窓と言われる頑丈なつくりのもので、窓も割れずに結局、旅客106名の方が亡くなってしまいました。このため、日本国有鉄道ではこの車両と同型式のものに対して、車両同士の往来を可能にする貫通扉の取り付けや三段窓中央の窓を移動可能にしたり、非常ドアコックの位置表示などを行ったようです。

 以上、簡単ではありますが、京浜東北・根岸線についてのことをまとめた次第であります。

(参考文献)

 鉄道ファン1998年6月号 交友社

 鉄道ダイヤ情報1996年6月号 弘済出版社

 写真で見る戦後30年の鉄道車両 交友社 ※この本は昭和50年に発刊されたものです。

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