このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
美山−「かやぶきの里」を訪ねて ![]() 今回は美山町の「かやぶきの里」を訪ねることにしよう。京都市街から60㎞といえばたいした距離でないように思えるのだが、公共の交通機関、つまりバスで訪れるとなるとけっこうたいへんなのだ。ふつう京都から美山に行くには、京都駅前からJRバスで周山に向かい、周山から美山町営バスに乗り換えて美山町へ至るのが一般的だ。ほかにJR山陰線で和知へ行き、そこから町営バスを乗り継いではいるルートもあるようだ。だだ、「かやぶきの里」までバスで行くには、平日と休日とで町営バスの時刻が違っているようなので、あらかじめよく調べてから行くことをお薦めする。 さて、漫歩記者が訪れたのは、秋が深まり紅葉のシーズン真っ盛り、ただ夏場の天候不順のためか、発色がいまいち、ともいわれていた11月中旬の土曜日のこと。京都駅前のJRバス乗り場は、紅葉の名所高雄に向かう観光客が列をなし、高雄行の臨時バスが走るという盛況さ。高雄行の臨時便があらかたの観光客を運んでしまったので、周山行JRバスは座席がさらっとうまる程度の込み方で京都駅前を出発。 京都市街地の町並みを抜け、仁和寺の前を通って国道162号線にはいると山が迫り、バスは山間に分け入る、という感じ。御経坂峠を越えて清滝川水系に下って行くと高雄である。道路沿いに設けられた狭い駐車場には、いまが稼ぎどきとばかりに、ぎっしりクルマが止められている。 高雄を過ぎれば北山杉の産地、険しい山々には手入れされた杉がすっくと立っている。清滝川沿いには、磨き丸太を並べる製材所が並ぶ。 笠トンネルを抜けると京都市から京北町にはいる。京北町の中心周山へはもうひとつ栗尾峠を越える。峠を過ぎると遥か周山の町並みが見下ろせるのだが、町に至るまでカーブが続く険しい道路であった。京都駅前から1時間半ほどかかって、ようやく周山に着いた。 周山のバスターミナルには、JRバスがさらに末端のローカル線を受け持っていたなごりか、バスが4台並べられる上屋がかけられている。いまは、それを肩代わりした京北町営やこれから乗り継ぐ美山町営のバスが停まっている。この国道162号線、古くは日本海側の海産物を京都に運ぶ街道だったわけだが、かつては国鉄バスが京都から小浜まで走っていた時代がある。 周山から美山町営バスに乗り継ぎ、美山町をめざす。乗客は数人、乗り降りも少ないから軽快に走る。山に囲まれた京北町の農地が広がる地域を出はずれると、また山間にはいり深見トンネルを抜けて美山町にはいる。 日曜日だと周山から「かやぶきの里」方面に直接向かうバスの便があるのだが、平日は安掛バス停で乗り換えとなる。道路反対側のバス停に立つとすぐに知見口行バスがやってきた。接続がすこぶるよい。由良川に沿った山間の道を10分ほど行くと「かやぶきの里」に着いた。 広い駐車場が設けられている。土産物屋、食堂も建つ。観光バスが数台、クルマもたくさん停まっていて、バスを乗り継いで訪れる人は少ないけれど、ここは多くの人が訪れる観光地なのだった。 ![]() 集落の中心に美山民俗資料館がある。数年前火災で焼失したかやぶき民家を復元して資料館にしたもの。他の家々はふつうに住まわれているから見学はできないが、この資料館では、建物の内部の様子も見ることができる。狭い集落なので歩き廻ってもすぐ見終わってしまうが、この資料館のいろり端で、ほっこりした時間を過ごすのもいいかもしれない。 建物を訪ねて(10) 保津川観光ホテル楽々荘(田中源太郎邸) 亀岡駅前の通りをまっすぐ行くと、亀山城の堀端に出る。亀岡という地名、もとは亀山といい、伊勢の亀山と紛らわしいので改名されたのだそうだ。現在、亀山城跡には大本教の施設がある。 ![]() ![]() 横町には洋館の菱田邸をはじめ、一間だけ洋風にした住宅が見られる。 「H商店街」という街灯があったけれど、何が「H」なのだろう? 城のある町−園部 京都から山陰に向かう山陰本線にも電車が走るようになって、電車基地のある園部駅も橋上駅化された。かつてホームとホームを結んでいた跨線橋の柱が記念としていくつか残されている。 町の中心は駅から1kmあまり離れている。園部は元和5(1619)年出石より移封となった小出氏の城下町である。最初は、陣屋が設けられていたようだ。それが戊辰戦争があって世情不安なご時世に、明治新政府から堅固な城に改築する許可を得て、今の園部公園のあるあたりに、三層の櫓などが築かれたそうだ(1869)。しかし、明治5(1872)年には取り壊されてしまう。その遺構として府立園部高校の一角に城門や櫓の一部が残っている。 ![]() そういえば、中央公民館とか町外れにある学校も城を意識した意匠が施されている。 ![]() |
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