このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください


第5日目

おぉっこれが〝グランブルー〟の町かっ!

TAORMINA ま、まじっ!! やっとみつけた警察署 で、落ちたミラーはどうする?

憧れの SAN DOMENICO PALACE そして帰途につく… 豆のはなし


* あぁ、憧れのTAORMINA(ハワイ航路じゃないよ) *

本日はちゃんと6:45起床。

CENTRAL PALACE HOTELはやっぱり快適っ。

FORTE AGIPと同じ四ツ星とはとても思えない。(しつこいって)

旅中盤でひと息つけるいいホテルに泊まれてよかった。

ここでゆっくりつかれをとりましょう。

 

・・・・・というわけで

いざ、TAORMINAへ

  目標は ク゛ラント゛・アルヘ゛ルコ゛・カホ゜・タオルミーナの断崖レストラン

       &サン・ト゛メニコ・ハ゜レスの硝子の回廊だっ

 

♪は〜っれた そらぁ〜、そ〜っよぐ風〜♪

と、鼻歌うたいながら気分よく出発。

高速道路も快適に(この区間は有料 2,500リラ)乗りこなし、すっかり〝自分家のくるま〟気分で飛ばす私たち。

(これがのちに命取りになろうとは………このとき一体誰が想像したであろう)

 

「あっ!」という間にここはTAORMINA…らしい。

よくわかんないので、とりあえず地図で確認、確認。

ちょっとわかりにくいけど、このまままっすぐ行ったら崖の上の町に出るロープウェイ乗り場に着く…はず。

町の場所が場所だから、乗り場の駐車場に車を置いて、ロープウェイで町へ行くのが得策。

そんなことを考えつつ、あたりをきょろきょろ。

 

「ねえねえ、あそこにある島ってなに? 」

気になる島にガイドブックをさっそくチェック。

あれははおそらくISOLA BELLA(美しき島)

ガイドブックによると、ここにはカプリより美しい青の洞窟がある……らしい。
(でも、ここに出入りするための手こぎボート屋は冬季休業中の模様…がっくり)

 

「で、どうする?」

「とりあえず、ロープウェイ乗り場に行ってみよっかぁ」

 

・・・・しかし、旅した季節がわるかった・・・・

 

「ねえ、ここでいいんだよね…?」

「うん、ロ−プウェイがあるもん」

「でも、うごいてないよ」

「もしかして季節外れってヤツ…… (´・ω・`)  」

「どうする? 上にいっても車置けるかわかんないし、バスとかタクシー待ってみよっか」

「いや、さすがにここはこないでしょう」

「じゃあ、思い切ってこのままくるまで突入するか」

「そうだね。せっかく海沿いの道にいるし、あのグランブルーのスパゲッティのホテル(グランド・アルベルゴ・カポ・タオルミーナホテルのこと)探していってみない?」

「ホテルなら車停められるからそれがいいかも」

                                                              

というわけで、とってもおおざっぱなFIGAROの地図を片手に車でうろうろ、視線はきょろきょろ。

「もしかして、あれっぽくない?」

「たしかに、見た感じ映画でみたのとそっくり」

・・・・・・でも、なんかおもいっきり工事中に見えるけど??・・・・・

どうやらグランド・アルベルゴ・カポ・タオルミーナホテルは季節外れのため現在改装中らしい。

 

そこでふと思い出した。

そういえば、宿泊予約しようとしたら「2月は営業してませ〜ん」っていわれちゃったんだっけ。

でもレストランくらいはやってるとおもったのに… かなしい。

 

なおもうろうろのぞきこむ不審な日本人に工事のおじさんが声をかけてきた。

「ざんねんだねぇ。ここは工事中で中もはいれんよ。ふぉっふぉっふぉ」

(たぶんこう言ってたんだと思う)

 

(教訓)やっぱリゾート地は夏にこなくちゃね

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* 町へ乱入だ *

さて、『ロープウェイで素敵な眺めを楽しみながら〝高級リゾート〟TAORMINAに行きましょう』と、いう夢がやぶれた私たちは仕方なく車で町をめざした。

 

「やっぱ、せせこましいとこだ〜!」

「ねぇ、ホントにここって入っていっていいの?」

「入ってくのはいいみたいだけど、道がせまいよ〜」

「でさぁ、車はどこに停めるのさ。」

「サン・ドメニコ・ホテルに行けば駐車場があるはず…」

 

でも、その目的地サン・ドメニコ・ホテルがみつからない。

せまーいせまーい町中をあたふた・うろうろ。

気持ちはあせるが、車をおく場所はみつからない。

ふとみると、目の前に迫ってくる石門。

「この道幅って車幅とおんなじなんじゃないの?」と思えるほど狭い道をぬけようと四苦八苦している私たちの後ろから1台のバイクが…。

ブオ〜ン、ブオブオブオ〜ン

げげっあおられてない?

焦り倍増。

「あ、やばいよっ! やばいやばいっ」

 

 

がががががっ ・・・・・・・カックン!

サイドミラーがおちた!!

 

「だって、うしろのバイクがあおるんだもん …… (´;ω;`) 」

 

しょぼんとしていると、その張本人のバイクの運転手がすぐ前でバイクをとめ、こっちにむかってくる!

「なんかこっちくるよ」

「まずいんじゃない」

何か手帳のようなものをこっちに差し出す彼。

「あ、おまわりさんだ」

「*%#$%‘%@@**…」

(「うしろのドアが半ドアになってるよ」…といってるらしい。なんか身振りでわかるから不思議)

「あ、ホントだ。半ドアになってる」

「あ、ありがとうございます」

それだけ言うと彼はにこやかに去っていった。。。。

 

「ねえ、この落ちたサイドミラーは?」

「とりあえず手で押さえるしかないよ」

「事故証明もらわないとまずくない?」

「そっか!警察行かなくちゃ!」

…ハッ!!

「おっまわりさ〜っん。警察署はどこなのぉ〜」

その叫びはむなしくバイクのエンジン音にかき消されるのであった。。。。。。

 

そしてわたしたちはこのあと警察署さがしにてんてこまいするのだった。

このとき無理やりにでも警察署の場所を聞いておけば… 後悔先に立たず。

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* やっとみつけた警察署 *

何度も何度も道を聞き、ぐるぐるぐるぐる同じ道を何度も回り、今度は反対側のミラーを落とすのでは、と思えるような細い道も通り抜け、やっとたどりついた警察署。
 

そこはあれほど探していたHOTELSAN DOMENICO PALACE の目の前だった。

「なんだ、らっきぃ。ホテル探さなくてすんで一石二鳥だねっ」

そ、それはちょっと違うと思うよ、ちかちゃん。

 

とにかく事故証明もらって Hertzに電話しなきゃ!

と、気はあせるが、窓口にいる人はイタリア語しかしゃべれないようで、まったく言葉が通じない。

困っていると、中の一人が「だれか英語がしゃべれるヤツはいないか」と署内に声をかけてくれたらしく、どやどやおまわりさんが集まってきた。

 

集まってきてくれたのはいいけれど、やっぱり英語は通じない(私たちの英語も相当カタコトなんだけどね)

困った末に取り出したのが「旅の会話帳」(もっててよかった!)

といっても、「事故を起こしました」は載ってるけど、「サイドミラーが落ちました」なんて載ってない。

どうしたらわかってもらえるの?

 

う〜ん………

やむをえず絵に描いておまわりさんに見せた。

思いっきりわらわれたよ (´・ω・`)  。

 

でも、絵というのはわかりやすかったらしく、無事理解してもらえた。ふぅ〜、よかったよぉ。

電話を借りて、Hertzに連絡したら 「NO Problem!!」とのこと。

事故証明も要らないって言われてまたまたほっとひと安心。

ふぅー とりあえずなんとかなった。

 

そこまで何とか〝コミュニケーション〟して、はっと気づいて辺りを見回したらおまわりさんが10人くらい私たちを囲んでニコニコ。

しかし、その中にさっきミラーを落としたときにバイクで声をかけてきた人は見当たらない。

(しっかり探してしまった)

 

「もしかしてあの人非番だったのかなあ??

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* で、落ちたミラーはどうする? *

根元からぽきっと見事に折れたサイドミラー。

「さすがにこのままぶらぶらさせて高速には乗れないよね」

「なんかひもかなんかで結わえつけたらどうかなあ?」

「あ、それいいかも」

「でもひもはどうするのさ?」

〝3人寄れば文殊の知恵〟というが私たちは三猿なのでよい知恵は浮かばない。

と、目をあげた瞬間 その視線を受け止めてくれたイタリア人のおじさんを発見。

 

ニヤリ 

 

「おっじさ〜ん、なにか紐みたいなものありませんかぁ〜?」(ちなみに日本語でミラーを指差しながら叫んだ)

おじさん、笑いながら彼の店の中へ…。

「こりゃ、おじさんが何とかしてくれそうじゃない?」

と、うほうほ気分の私たちにおじさんがもってきてくれたのは1束の紙テープ。

「おじさん、グラッチェ〜グラッチェ〜」

親切なおじさんに見守られながら、サイドミラーの取り付けにとりかかる。

が、これが意外と難しい。

窓を開けっ放しにした状態でなら何とかくくりつけられるのだが、そうすると窓を閉められないまま明日まで過ごすわけで…。

それってちょっと危険じゃない?

「ま、いっかあ。盗まれて困るようなものなんてもってないもんね〜」

(ホントは決していいことではありません)

と、いうわけでミラーもなんとかくっついた(?)し、これからどうする?

 

「そりゃ、やっぱり場所もわかったことだし、SAN DOMENICO PALACE(映画「グラン・ブルー」で登場したオシャレなホテル)でお茶でしょう。」

(何があっても懲りないわたしたち)

 

そして待ちはずれの道路に閉まらない窓を壁にぴったりとつけ、路駐したわたしたちはいそいそとSAN DOMENICO PALACEへ向かったのであった。。。。。。

(だって、ここにはどうしても来たかったんだもん)

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* 憧れの SAN DOMENICO PALACE *

落ちたミラーを包帯ぐるぐる巻き状態にくっつけてる可哀相なアストラくんを尻目に気分はすっかり〝グランブルーのエンゾ〟の私たち。

いそいそとホテルに足を踏み入れた。

(だって、このために今日はこのホテルに行くからって理由でスカートまで穿いてきたんだから)

 

もう外観からして、独特の優雅さが漂っている。

 

ゆ、ゆうがぁ〜

(私たちこんなに貧乏くさくってばっちいのに入ってもいいのかぁ〜?)

 

「すみませ〜ん、お茶したいんですが…」

おそるおそるフロントのおじさんに聞いてみる。

「Si。Please。」

と、とりあえずお茶はさせてもらえそう。よかったよぉ〜。

言われた通りにホテルの中をつきすすんでゆく・・・・・・・。

「なんかさ、緊張しちゃうね」

「うん。場違いってこういうことをいうんだよね」

態度ばかりか話す声まで思わずこそこそしてしまう。

 

 

 

おおおおおっ!!!!、こ、ここは…!!!!

そこには映画で見た通りの〝硝子の回廊〟があった!

 

「ど、どうしよう。すっごくすっごく恥ずかしいけど写真撮ってもいい?」

きょろきょろ辺りを見回す。

おしっ、誰もいない。

チャ〜ンス!    パシャッ

そして逃げるようにさらに奥へすすむ。

 

もしかしてここがお茶スペース??

そこにはとぉっても優雅なくつろぎ空間がひろがっていた。

ゆったりとした(レースひらひらのドレス着たお姫様がふわりんって腰掛けて孔雀の羽かなんかの扇をひらひらさせながらモーツァルトみたなピアニストにピアノ弾いてもらってゆったりお茶を楽しむ感じ。…って、なんか訳わかんない説明だ。)そのスペースに陣どったわたしたち。

ちょっと居心地がわるい。(そりゃ自分がいけないのだ)

でも、でもでもでもでも来てよかったよぉ〜

カプチーノももちろんとってもおいしいし、し・あ・わ・せ〜♪

 

「でも、ここはやっぱりもうちょっと大人になってちゃんとした格好して来なくちゃ、ホテルに対して失礼だね」

と、ちょっと反省。

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* そして帰途につく… *

まあ、なんだかんだといいながら目的を果たし満足した私たち。

(そりゃ、アストラくんはご機嫌斜めかもしれないけどさ)

 

CATANIAの町に着いた頃はすっかり日も暮れていた。

町のシンボルという象の像(洒落ではない)をながめながら、またぐるぐるとホテル探し(あいかわらず迷ってる)をしたものの、昨日に比べたらずいぶん短時間でたどり着いた私たちを出迎えてくれたのは、駐車場のおじさんの

「おぅ〜! 君たちやりましたね〜。これで一人前のイタリア人で〜す!」(といいながらミラーを指差す)

という大笑いであった。。。。

 

それにしても、何だかTAORMINAの絶景よりも必死になってくっつけたガムテープびとびとのサイドミラーが記憶に残る一日でした。


* 豆のはなし *

カターニアといえば、もうひとつ忘れられないのがホテルの前にでてた屋台の豆。

これがおいしい!

♪やっめられない とっまらない! ♪

ってな感じで、ぽりぽりぽりぽり食べまくってしまった。

 

何かっていうと、単にヘーゼルナッツを砂糖のころもで甘く炒っただけの(ホントにそれだけなのか?)ものなんだけどね。

気づいたら何袋も食べちゃってて、それだけでお腹いっぱいに。

おかげでこれを買うために数の言い方を覚えられたよ。

「とれっちぇんとぐら〜み、ぺるふぁヴぉ〜れぇ」

(覚えられるイタリア語なんてそんなのばっか)


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