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 第7日目 

アルヘ゛ロヘ゛ッロ満喫。さあミラノだ

晴れたよっ! さようなら ALBEROBELLO BARI行き列車内にて
BARIを歩こう 夜行列車の旅は… ぎょぎょぎょ 本日のお宿…は寝台列車


* 晴れたよっ! *

昨日はかなり曇っていたせいか、せっかくの白い壁がもんやりぼやけた感じがして悲しかったけど、今日はすっきり爽快の快晴!

さすがちかちゃん!

(ちかちゃんはかなりの晴れ女。たとえば朝、雨が降ってても出かけようとすると雨が止み、電車に乗るとまた振り出すといった具合)

 

というwけで気持ちいい朝を迎え、ご機嫌の私たちは〝朝のお散歩〟へ。。。

ちょっと2、30分だけ…のつもりだったのに、気がついたらトゥルリの屋上から町を眺めていた私たち。

というのも、ふらりと通りかかったおみやげもの屋さん(もちろんトゥルリ!)のおばさんが超親日家で、「おみやげ買わなくてもいいから中見ていきなさいよ〜」と声をかけてくれたのだ。

 

どうやらこのへんの人たちはみんな観光客を自分の家に招きいれ、屋根の上に登らせてくれるらしい。

おみやげを買わせるための作戦?とも思ったけれど、トゥルリの屋上なんてめったやたらに上れる機会はなさそうだから、二つ返事でOKしてしまったよ!

屋上から見事な眺めを満喫していたら、いきなり日本人のおじさん軍団がぞろぞろ。

「な、なにごと?!」

と思ったら

「お、あんたたち日本人かい?どこのツアーだね???」
などと話しかけられてしまった。(´・ω・`)  

どうやらツアーの自由時間にたまたま立ち寄ったのがこのおみやげもの屋さんだったらしい。

せっかく静かに景色を楽しんでいただけに、まるで酔っ払いみたいな調子でおじさんたちがガハガハ大声上げてるのにはちょっと参ったよ…とほほ

 

ちなみに数分で

「おお もう自由時間が終わっちゃうぞ。ねえちゃんたちも早く帰らないとバス行っちゃうぞ!」

と立ち去っていたおじさん軍団。

それを尻目に、茶の間にあがってコーヒーまでごちそうになり、子供といっしょにお絵描きして寝室までのぞかせてもらった私たち。

フリー旅行の楽しさを時間したひとときでした。

 

そうそう、どうやら日本のテレホンカードはこんなところでも流行っているらしく、至る所で「ちょうだい!」と言われた。

和紙をつかったアドレス帳とかも持っていっていたんだけど、テレホンカードの方がよろこばれてたような気がするのがちょっと淋しい。。。。。。



                                    

<TRULLIについて>

TRULLIはこの地方独特の住居で、真っ白に塗られた壁と円い屋根を持つ。起源は明らかでないが、中近東からギリシャを渡って伝えられたらしい。

屋根にはシンボル化された心臓、またはギリシャ語で神を表すIMSなどが描かれている。

(おもいっきり「地球の歩き方」の受け売り)



ちょうど、TRULLI群のなかにあるサンタ・メディチ教会周辺では市が開かれていた。

色鮮やかなセーターなどが、けっこうお買い得の値段で売っている。

どっちかっていうと衣料中心かな。

雑貨っぽいものはそれほど多くなかったのが、ちと残念だったよ。

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* さようなら ALBEROBELLO *

なぜか昨日お茶をした店で再び昼食をとっている私たち。。。

というのもホテルから駅までの通り道、この時間に営業しているBARはここ1軒だったのだ。

(観光地ということもあって、ちゃんとしたレストランは高い!)

 

わらじのようなサンドイッチ(PANINI)がぶりつき、カプチーノをがぶ飲み。

ああmなんてチープなごはん。(サンドイッチ1個で思いっきりおなかいっぱい)

そして満腹になり機嫌も良くなって3人は駅へ。。。。

 

昨日2人を見送った駅舎は今日もしっかり工事中なので裏口からこそこそ入る。

ちなみにこの駅、トゥルッリ群からはちょっと離れたところにあるので要注意。

と、いっても歩いて十数分だけど。

駅周辺はふつうの町といった風情だけど、駅前の坂道をひたすらのぼっていけばやがてTRULLIがみえてくる。

 

さてさてそれでは、ついにこの旅初の電車(うそみたい!)でBARIへ向かおう!

 

駅員室のドアをコンコンノックし、切符を購入(BARIまで 5,700リラ)。

昨日、時刻表を確認していたので、それほど待つこともなく列車が到着。

いそいそと乗り込む私たち。

でも列車はなぜか発車しない。。。。

「どうして?」と思ったそこへ反対行きの列車が。

「なるほど、この列車が到着するのを待ってたわけね。

ん?ってことは、もしかして単線ってこと?」

そういえば、タクシーの中から見えていた線路は1本だけだったっけ。

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* BARI行き列車内にて *

← これは車窓からの景色。

 

畑は石を積み上げた塀に囲まれていて、土の赤さがかなり印象的。

畑にも果樹園(レモン?アーモンド?)にも、いきなり牛や羊が放し飼いにされているのにはちょっとびっくり!

 

さて、無事列車に乗り込み向かい合わせ4人がけの席に陣取った私たち。

まわりはみんなイタリア人。

もしかして私たちってちょっと目立ってる?

通路をへだてた向こうでは若いカップルがいちゃいちゃ。

何だか私たちっておじゃまかも。

 

と、そこへ改札の車掌さんが。。。

おりしも折り紙に熱中していた私たち(昨日大石さんに折り紙教室を各所で開いちゃったよという話を聞いていたので)。

不思議そうに見つめる車掌さんに〝鶴〟をプレゼント。

これを車掌さんが周りの人たちに見せる見せる。

 

隣のカップルもそ〜っとこっちをのぞきこんでいるので、彼らには〝2羽つながった鶴〟をプレゼント。

そしたらそれを合図にしたように、辺りの人が見せて見せてとやってきた!

 

たまたま持っていた折り紙を手に つづけて〝百合〟を折ると、「ほぅ〜」と周囲からため息が。

そのうち離れた席から女の子が四角い紙を片手にやってきた。

どうやら「教えて」といってるらしい。

言葉なんてぜんぜんわからないから、日本語で話し掛けながらいっしょに折ってみる。

折り終わって、ふっと顔をあげたら周り中〝顔・顔・顔〟でびっくりぎょうてん!

「ブラボー!」とか言われちゃってちょっとはずかしい。

列車を降りてもいきなり握手を求められるしね(なんかスターじゃ〜ん)

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* BARIを歩こう *

ALBEROBELLOから約1時間30分。無事、BARIに着いた私たち。

今日はここから夜行列車に乗る予定なので、まだ時間はたっぷり。

少し町をみて来ようかな。と、荷物を預け、いざ町へ…。

 

この旅を計画するまでは、ほとんど聞いたことないところ(無知!?!)だったので、空港があるといってもけっこう田舎なのかなと思ってたら、これがとんでもない!

ここも新市街と旧市街に分かれているのだけれど、この新市街(駅周辺の地区)には、とってもきれいな大通りがあって、ヴィトン・エルメス・MAX MARA…など、高級店がめじろおし。

おっきいデパートもけっこう立ち並んでて、歩いている人たちも、毛皮のコートを軽くはおった〝素敵な奥様・お嬢様〟ばかり。

「なんか、私たちってけっこう目立ってるよね。。。。。」

(それは私たちが日本人だからではなくて、貧乏くさいから........)

なんとなく道の端をこそこそ歩いてしまう小心者の私たち。

 

ふと気がつくと、辺りもだんだん暗くなってきて、町はすっかり〝アフター5〟の雰囲気になってきた。

「ちょっと怖い雰囲気だね。」

「うん。なんか緊張しちゃうね」

「え、駅にもどろっかぁ」

 

頭の中に南は治安が悪いから気をつけよう〟というのがあったせいか(といっても、実際に怖い目には合わなかったし、今になってみると南だから怖いなんてことはぜんぜんなくて、むしろ北の方の人たちより陽気で親切だった気がするけど)冒険心が後ろ向き。

みどころももうこの時間じゃ入れないこともあって(冬はどこもかしこも閉まるのが早い!)、結局一同は駅へ後戻り。。。

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* 夜行列車の旅は… ぎょぎょぎょ *

駅構内に入ったのは、乗る予定の列車が到着する2時間前

「どうする〜? むちゃくちゃ時間あまっちゃったよ〜」

「ぼ〜っとするか」

 

ぼ〜。。。。 ぼ〜。。。。 ぼ〜。。。。

 

構内のベンチに座って、ひたすらぼーっとする3人。

「なんかおなか空いたね。」

 

なにもしなくてもすっかりおなかが空いた3人は、いそいそ構内のBarへ。

「おっ、ちゃんとPIZZA釜があるじゃんっ」

「ぐへへ、おいしそ」

ちょっとすっぱいけど、とってもおいしいシチリア産オレンジジュース(色が真っ赤でまるでトマトジュース)を注文。

そのまま飲もうとしたら、ウェイターのおにいさんが

「ずっか、ずっか」(と聞こえていたが実は“ずっけろ”=zucckeroと言っていたらしい。“ずっか”=zuccaとはかぼちゃのことである)

と話しかけてくる。

〝ずっかってなんやねん??〟と思ってると、彼らは一生懸命テーブルの上の器を指差している。

どうやら砂糖を入れろといっていたらしい。

「お、こりゃ砂糖だね。でも、わたしはこのまんまでい〜のさっ」

と、そのまま飲んでたら

〝おいおい、そりゃあいくらなんでも酸っぱいよ〟という顔でじっとこっちをのぞきこむ。

そっかぁ。こっちの人ってけっこう甘党なんだなぁ。

・・・・・・・・・・・・・・・・

さてさて、おなかも膨れたし、トイレも行ったし(女性用だけチップおばさんがいた。なぜ・・・?)

あとは列車を待つばかり。

そして数十分後、MILANO行き夜行列車がやっと到着。

さっそく個室用(3人なので個室を予約してた。贅沢だけど、鍵もかけられるので安心して眠れる)車両前で改札。

ん?

車掌さんが何か言ってる。

「NO NO 、Biglietteria、Biglietteria」

(「切符がない!」)

「は?」

切符がないってどういうこと?

そこから果てしない押し問答が始まった。

彼は切符がないから乗せられない、という。かなり怖い。

私たちはこの切符で乗るとがんばる。

ひとしきり押し問答が続いたところで、はっと気づいた!

「ねえ、もしかして、指定券はあるけど、乗車券はないっていいたいのかも!」

「そ、そうかもしれない。」

「でも、今から買いに行ったら列車出ちゃうよ。」

「でも、買いに行けって言ってる…。」

「わかんないふりして乗っちゃおうよ。確か中でも買えるってどっかで読んだよ。」

イタリア語も英語もろくにしゃべれないことを逆手にとる私たち…。(ホントはかなりびくびくしてた)

 

。。。。。。。。。。。。。。そして私たちは勝利した!。。。。。。。。。。。

 

「もーえぇよ。乗りんさい」(言葉もわかんない日本人にはやってらんないぜ、という感じで両手を挙げる車掌さん)

「やったね! 乗せてくれるみたいだよ。」

「ところで、みんなお金いくらくらいもってるの?」

「さっき 200,000リラくらいかかるって言ってたよねぇ…」

「え? わたし 30,000リラくらいしかもってない…」

「え?わたしもたいしてもってない…」

お財布を広げてみると、3人合わせて 所持金は 150,000リラくらいだ。。。。。。

「ど、ど、ど、どうしよう!!」

。。。。。。。放心。。。。。。。

 

「も、もしかしたら聞き間違いだったのかもよ。200,000リラって」

「そうだよ。だって、私たち指定券とかは持ってるもん。120,000リラのまちがいじゃない?」

「きっとそうだねっ」

(と、心の中でみんないっせいに祈る)

「とりあえず、〝乗ったもん勝ち〟だから乗っちゃおうよ」

「うん。いくらなんでも途中で放り投げられたりは…しないよね??」(とはいいつつも不安)

。。。。。。。。。。。。。。。。

そして無理やり列車に乗りこんだ私たち。

 

そこへ車掌さんが1枚の紙をもってやってきた。

「 200,000リラだ……」(顔面蒼白)

予約していた個室に入り、3人頭を寄せ合ってひそひそ。怖くて荷物も解けない。

いつでもおろされる準備OKだねっ!(って冗談になってないよ…)

 

「お金もってる?」

「日本円なら…」

「この列車って一応国際列車だよね。両替できるんじゃない?」

そこで車掌さんに聞いてみる。

 

「日本円はだめだって…」

「どうするよ。お金もってないよ」

 

あーだこーだ言ってるところへ、なんか妙に偉そうなおじさんが。。。。

車掌さんと何かいいあってる。

「何いってるんだろ?」

「ぜんぜんわかんないけど、私たちを乗せちゃったのが問題だったみたい」

肩身の狭いわたしたち。

にしても、さっきはあんなに怖かった車掌さんだけど、いっしょうけんめい私たちのことかばってくれてるみたいで、恐縮至極。

車掌さん、迷惑かけちゃってホントにごめんなさい (´・ω・`)  

お金払わないなんてつもりは全くはないんだけど…。あぁ、円ってやっぱりヨーロッパでは弱いのね〜

もうすっかり途中下車&おまわりさん行きを覚悟していた私たち。

 

「あ」

「なに?ちかちゃん」

「そういえば私、米ドルもってたんだ…。なんか親が一応もってけって言ってくれたの」

「それだっ!! いくらなんでも米ドルならOKだよ!」

。。。。。。。。。。。。。。。そして、ちかちゃんの“虎の子”米ドルを差し出してみる。

車掌さん、いきなりにっこぉ〜〜〜♪♪♪

OK、OK!明日の朝食はいる?」

それまで硬い表情を崩さなかった車掌さんが突然にこにこ顔に変身。

 

ふぅ〜〜〜〜〜

 

3人いっせいに安堵のため息をついたのであった。

「なんとかなったみたいだね。」

「うん。ちかちゃんさまさまだよ。」

う〜ん。やっぱり“困ったときのちかちゃん頼み”

 

「これで、やっと荷物開けられるね〜」

それにしても、もうハプニングは打ち止めにしたいよ

駅で2時間もぼんやりしてたのにね〜、まったくなにやってるんだか。

 

しかし、その後も外でドアががたんと音を立てるたびに“やっぱり降ろされるの?”とドキドキしちゃう3人だったのでした。

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* 本日のお宿…は寝台列車 *

去年に引き続き、今年も2等寝台の個室。(3人旅なのでちょうどいい。値段はちょっと高いけどね)

3段ベッドは今年も私がまんなか。ちかちゃんが一番上に寝る。

狭いようでいて、寝てしまえばこれが結構快適な広さ。

カプセルホテルが好きなおじさんの心理ってこんなもの??


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