Step-01.水軒駅について所在地は
和歌山県和歌山市西浜
。 水軒駅は南海本線の最南端の駅に値していました。和歌山港支線上の最終駅にもなります。 また水軒駅は南海電鉄のものではなく和歌山県の持ち物なのです。 路線開業当初、和歌山港線は取扱量が増加する港湾貨物の陸上輸送ルートの一環として 昭和27年に和歌山県が工事着工をし、昭和31年5月に和歌山市〜築港町 (開業当時の駅名は和歌山港)で営業を開始しました。 和歌山港〜水軒間は和歌山市西浜地区での木材港整備に伴い 木材等の港湾貨物輸送を主な目的とし昭和41年に工事着工をし 昭和46年3月に営業開始しました。しかしながら営業開始時には 都市間道路網の整備に伴って木材貨物輸送の主力は、すでにトラック輸送に 変更しており和歌山港〜水軒間では開業当初から貨物輸送を行うことはなく 旅客列車を1日2往復運行することとなったのです もちろん時間も含め1日2便という不便なダイヤのため利用客は少なく 空気輸送(乗客がいないが運行すること)だったことも... 駅構造は無人駅で片面のホームがあるのみ、もちろん券売機や改札などはありません。 駅舎と呼ばれていたくみ取り式のトイレのみでした |  | 駅の手前には道路が走っています | 廃止直前に交換された駅名標 |
 |  | ワンマンミラーがあるだけで屋根はない | 駅舎(トイレ) | Step-02.廃止に至った経緯和歌山市の
都市計画道路(南港山東線)
の西側起点に接続する 和歌山港1号踏切道(和歌山港〜水軒間のほぼ中間地点)交差点は幅員が狭く 近年の交通量増加に伴い交通事故が増加傾向にあるということで 和歌山県、和歌山市及び南海電鉄は、昭和61年ごろから事故防止のため 道路拡幅(ボトルネックの解消)について種々対策を検討を行ってきたとのこと。 平成13年8月に和歌山市、同10月に和歌山県に対して地元自治会から 早急な道路拡幅と鉄道廃線の陳情書が提出されたことなども考慮し 和歌山県、和歌山市及び南海電鉄で構成する"『和歌山港駅〜水軒駅』間の存廃問題検討会"において 平成13年12月利用状況が極めて低く、存続の意義が薄い和歌山港〜水軒間の 鉄道事業の廃止はやむを得ないと判断されたのを受け、鉄道事業者である 和歌山県及び南海電鉄が国土交通省近畿運輸局に鉄道事業廃止届出書を提出したのです。 簡単に説明すると、水軒駅手前にある踏切が交通渋滞.事故を引き起こす原因なので 利用客も少ない水軒駅を廃止しても問題ないと自治会からもOKサインが出た。 ついには地元からも見捨てられてしまったわけです。 |  | 問題の踏切(見づらいですが) | 踏切周辺の配線図 | (※踏切直前までは4車線の広い道で、ちょうど踏切部分が突如狭くなっている) そして遂に2002年5月25日に廃止。 つまり"木材輸送のための鉄道"として一度も目的を果たすことなく むしろ"じゃまな鉄道"として扱われ一生を終えてしまいました
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