このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

西日本の鉄道のページへ戻る

阪神電気鉄道3013形電動車

  阪神電気鉄道3011形電動車です。阪神電鉄は、元々が軌道線のため、小型車の天下でしたが、競合する阪急、国鉄が戦後相次いで、新型車を投入したため、大型車を投入することが計画され、1954年に阪神初の高性能大型車として、3011第1編成が納入されました。301系はは当初3両固定編成で登場し、当初は301形でしたが、この呼称は一般化せずに3011形と呼ばれるようになりました。3013形は301系の中間電動車で、車体形状は、車体長20000mm、車体幅2750mmで、高抗張力鋼を多用し、軽量化に留意した設計となっています。また車端部や裾部にRが設けられているなど、丸みを帯びています。側窓は幅1300mmの大型2段窓で、乗降扉は1200mmの片開扉の2扉車で、車内は扉間は戸袋部を除きシートピッチ1800mmの固定クロスシートが4組設置され、さらに戸袋間の運転台側にも2組の2人掛け固定クロスシートが設置されており、戸袋部はロングシートとなっています。さらに運転台後部と連結面側に固定クロスシートが設置されています。連結面の窓はパノラミック・ウインドウを採用しており、当時としては斬新なデザインで、好評を博しました。走行機器は、3011形同様75kwの主電動機で直角カルダン駆動となっています。制御機器は発電ブレーキ付電動カム多段式で、制動装置は電空併用自動空気ブレーキとなっています。本形式は、大阪梅田 - 神戸三宮をノンストップ・25分で運行する特急運転を開始しました。本形式の編成は3両編成でしたが1M方式のため編成の組換えがしやすく、まず4連で運用されましたが、さらに5連化を実施、残された先頭車両で2連化もおこなわれました。さらに、1964年に架線電圧を直流600Vから直流1,500Vへの昇圧に対応した改造を兼ねて冷房化も行われ、ノンストップ運転のため、貫通幌に小用をする乗客が続出したため、便所が設置されました。ました。長く活躍した301系も老朽化には勝てず、1984年以降、廃車がすすめられ、1990年に消滅しました。図面上段は、冷房化、便所取付改造後の姿、下段は登場時の姿です。
 実車は阪神初の高性能大型車で、3両固定編成の中間車として登場しました。車体形状は車体長17550mm、車体幅2750mmで、、車端部や裾部にRが設けられているなど、丸みを帯びたデザインになっています。乗降扉は片引戸の幅1200mmの2扉車で、側窓は幅1,150mmの大型の2段式側窓が設けられ、妻側に戸袋窓が1個取り付けられています。また、連結面の窓は特長あるパノラミック・ウインドウとなっています。車内はシートピッチ1500mmの固定クロスシートが5組設置されています。走行機器は、軽量大出力の主電動機がまだ開発されていなかった時代のため、59.7Kwの主電動機を搭載した全電動車方式で、直角カルダン駆動で、制御機器は発電ブレーキ付電動カム多段式で、制動装置は電空併用自動空気ブレーキになっています。登場後1954年から、大阪梅田 - 神戸三宮のノンストップ特急運転を開始しました。その後乗客数の増加に伴い、まず4連化が、さらに5連化が行われました。さらに増加する乗客に対応するため、1964年に1,500Vへの昇圧改造を兼ねてロングシート化され、3061形に改番されました。さらに1969年から1971年にかけて3扉化改造が実施され、また1974年には、冷房改造も行われましたが、1984年以降老朽化のため、廃車が進み、1989年に廃車消滅しました。
 

阪神3013形PDF図面 A4 1/120


西日本の鉄道のページへ戻る

このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください