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伊豆急行クハ150形2等付随制御車です。伊豆半島東部には鉄道は国鉄伊東線が伊東まで運行していましたが、伊東以南は長く鉄道網がありませんでしたが、1959年に東急が伊東〜下田間の鉄道敷設免許を取得、1960年に鉄道敷設工事が始まり、社名も当初の伊豆下田電気鉄道から、伊豆急行と改め、同年12月に全線開通、営業運転を開始しました。クハ150形は開業時に新造された車輌で、車体形状は車体長19500mm、車体幅2800mmの2扉両運転台車で、正面貫通路貫通幌付きで、乗降扉は両側ともに運転台直後にあり、車内は戸袋部を除き、シートピッチ1800mmの固定クロスシートが14組、戸袋部にはロングシートが設置されています。側窓はクロスシート部は幅1400mm、高さ950mmの広幅窓で、観光路線としての性格の強い伊豆急行線にふさわしい明るい車内を構成しています。クハ150形はクハ100形の付随制御車としてモハ100,110形と共に活躍しました。付随車はそのほかに開業時にサハ170形、サロハ180形が製造され、主力として活躍しましたが、塩害による腐食と老朽化に伴い、2002年にモハ103を残し、廃車されました。図面上段はサロハ180形の冷房改造化後、下段はクハ150形の登場時の姿です。
実車は、1960年伊豆急行開業時に製造された車輌で、クハ150形の車体形状はモハ110形と同型で、車体長1950mm、車体幅2800mmの2扉両運転台車で、前面貫通路貫通幌付きで、側窓の大きな南伊豆の観光列車にふさわしいスマートな形状で、乗降扉は運転台直後の車端部に設けられ、車内は戸袋部を除きシートピッチ1500mmの固定クロスシートが16組、戸袋部にはロングシートが設置されていました。走行機器は国鉄CS12を基準にした抵抗制御、主電動機は120kw中空カルダン駆動で高さ950mm、幅1300mmの大窓と明るいオーシャングリーンとハワイアンブルーにシルバーラインの本系列は南伊豆の観光新線の開業にふさわしい電車でした。付随車はそのほかに開業時にサハ170形、サロハ180形が製造され、その後サロ180形、ビールメーカーの車輌提供によるビュッフェ車サシ190形が製造され、長く伊豆急線の主力として活躍しましたが、煙害による腐食が進み、一部は車体更新でクハ1500形に改造されたほかリゾート21に機器を流用する等、リゾート21や、JRから購入した元モハ113、115系のモハ200形の投入により徐々に廃車が進み、2002年に営業運転を修了しました。現在は同系のモハ103のみが事業用車として残されています。
伊豆急クハ150形PDF図面 A4 1/120
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