このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
日本国有鉄道キハ181形2等気動車です。国鉄では非電化路線にも特急網を拡張するために、特急用気動車として、キハ81形、次いでキハ82形を製造しましたが、期間出力が小さく、高速化出来かかったり、山岳線における推力不足もあって、大出力の機関を搭載する特急用気動車の開発が急がれ、その結果製造されたのが、キハ181形です。キハ81,82形が電車特急モハ151形の車体を基準に製造されたのに対し、キハ181形は、モハ153形の車体断面を基準として製造され、車体長20800mm、車体幅2900mmで、車体断面もキハ82形より広めの車体となりました。第一次車は、鋼製で製造されましたが、第二次車以降は、車体軽量化のためにアルミ車体となりました。キハ181形は正面貫通路、貫通幌付きで、正面窓は近鉄10100形Cタイプと同様に、左右非対称のパノラミックウインドウを採用、正面の展望を重視した車体デザインは、乗客に好評を博しました。車内はシートピッチ975mmの回転リクライニングシートが32組設置され、連結面側の車端にデッキ付きの、幅700mmの乗降扉が設置され、外端部に便所洗面所が設置されています。走行機器はDMF-13系500PS機関を1基、走行台車は2軸推進となっています。走行用機関は先頭側に搭載され、電源用として同じくDMF-13系機関付き発電システムが設置されています。特急列車としては、キハ180形2等気動車、キロ181形1等気動車、キシ181形食堂車と組んで、基本7両編成で、最高速度130km/hで運転され、速達性も評価され、乗客にも好評でした。国鉄時代に全国に展開、JR化されてからも造備が続き、機関は各社で変更され、JR東日本は、現設計のまま、JR東海はカミンズのDMF-14系を、JR西日本は小松のDMF-11系を採用、製造が継続されましたが、各社とも独自デザインの新型車両が登場するに伴い、徐々に淘汰され、旧国鉄以来の本形式は消滅しました。
実車は車体はキハ82形のマイナーチェンジとして製造され、車体も同系統の形で製造され大きな変化はありません。機関はDML31系500PS500PS機関を搭載、勾配用特急気動車として、キハ82形では出力が小さく、運転できかかった区間の特急用として活躍しました。しかし、DML-30系機関はシリンダ数が多く、予燃焼式である等構造が複雑で、期待されたほど十分な能力を発揮出来ませんでした。特にJR化の後分社化された後は、軽量高性能な機関が開発され、JR各社では、独自の特急用気動車を製造し、次第に活躍の場を無くし、廃車されました。
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