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西日本旅客鉄道キハ151形気動車



 西日本旅客鉄道株式会社キハ151形気動車です。関西本線加茂〜亀山間は単線非電化で残る区間で、関西方面、中部方面共に直通列車は無く、大阪、名古屋方面へは、加茂、または亀山で乗り換えなければならず、路線の構造上電化しても見合う収入をあげられないため、大阪、名古屋方面の直通快速運用は気動車で行うこととし、そのためにキハ151形が製造されました。 車体は、225系に準じて、走行装置は大和路線や、将来のJR東海区間への乗り入れを考慮して、高速運行を可能にするため、キハ189形の走行装置を準用して、130Km運転可能な車輌となりました。基本編成は中間車を含む3両1ユニットで、大阪方向から、キハ151+キハ150+キハ150−1000の編成で、その他、増結用及び、閑散時単行用に、キハ151+キハ151−1000+キハ152(両運)の編成が製造されました。エンジンは、新潟原動機製のW-DMF-13-HZB、エンジン1基の定格出力は390kw(530ps)をを各車両に2基ずつ搭載しています。台車は1軸駆動式で、223系で実績のある軸梁式のWDT66ボルスタレス台車を採用、アンチローリング装置を設置し、急カーブの通過を考慮して先頭車両台車の先頭軸にはフランジ塗油装置を備えています。ブレーキには、台車ごとの制御となる軌間ブレーキ、排気ブレーキ併用を電気指令空気ブレーキ式が採用されています。基礎ブレーキ装置は踏面ユニットブレーキ(動軸)/ディスクブレーキと、踏面ユニットブレーキの併用(従軸)となっています。空調装置は、 WAU707A が1両あたり2基屋根上に搭載されています。車体長は20,870mm、車体幅は2,950mm、乗降扉は片側3箇所の両開き扉という、車両構体の共通化によるコスト削減が図られています。車体断面は321系以降の新しい標準断面を採用し、ホームドア設置を考慮して連結面-車端出入り口寸法を先頭車・中間車で共通化させています。材質はステンレス鋼 を基本とし、運転台部分のみ高耐候性圧延鋼材 が用いられています。2005年4月25日に発生したJR福知山線脱線事故を受け、クラッシャブルゾーンを採用しています。このほかにも、オフセット衝突対策としてガイド板構造、側面衝突対応として天井-側板-台枠を一体としたリング構造が採用されています。車体前面はガラス周辺部を黒い塗色とし、前部標識灯(前照灯・フォグランプ)にはHIDが使用されています。車体塗色は225系に準じた塗装で、快速用電車列車と違和感をなくしています。また、正面貫通路付きで、分割併結時の作業性向上のために電気連結器・自動解結装置付き密着連結器のほか、JR九州で採用されている自動式幌装置が取り付けられています。側窓は、5枚窓ですが、225系に準じて1 3 1構造としています。通常非電化区間は中間車キハ150形を挟んだ3両1ユニット2編成6両で運用されますが、加茂以西は2両ユニットを増結し8両で、運用されます。便所は3両編成ではキハ151−1000形に多目的便所が設置されています。編成は固定編成ではなく、自由に増結、解放出来ます。そのため、連結器は総て電気連結器付き密着連結器になっています。早朝夜間の閑散時は、キハ151形2連か両運のキハ152形1両で運用されることもあります。車内は、扉間は、シートピッチ910mmの両端は固定クロスーシト、中間に3組の転換クロスシート 、車端部は固定クロスシートになっています。
 運用は当初はJRなんば〜亀山間、JRなんば〜柘植間、JRなんば〜伊賀上野間で快速として運転され、次いでJR東海直通の伊賀上野〜名古屋間のラッシュ時、1時間に2本、閑散時1時間に1本運用されます。ラッシュ時は、加茂以東は6両編成、大阪方に入り、加茂で2両増結して8両編成に、閑散時は加茂以東は3両編成となります。大阪方は加茂で6両増結して8両編成となります。JR東海直通は、亀山以西は3両で、亀山で3両増結して6両編成で名古屋まで運用されています。
 関西線での評判が良かったため、比較的低速の運用路線用として1機関搭載のステップ付きのキハ129形及び両運車キハ123形を新製、キハ129+キハ129−100+キハ123の各種組み合わせでで、播但線、福塩線、芸備線、山口線の非電化区直通快速にも登用され、地域乗客のサービス改善に寄与しています。

 実車では、この形式はありません。これから登場する新車にこの型式番号が付与される可能性はあります。

JR西日本キハ151形図面 A4 1/120


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