このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

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京阪電気鉄道1810形電動制御車

 京阪電気鉄道1810形電動制御車です。京阪では、特急用に1700形を登場させましたが、評判が良かったため、同系で高性能化した1800形を製造し、特急に充当しましたが、乗客の増加に伴い、車体を1000mm延長した1810形を増備しました。車体形状は車体長18000mm、車体幅1700mmの2扉車で、扉間はシートピッチ900mmの転換クロスシートが20組、車端部には4組の転換クロスシートが設置されています。側窓は扉間に幅800mmの2段上昇窓が20組、車端部にそれぞれ2組が取り付けられていますが、車端部の戸袋部は固定化されています。なお、付随車1880形にはテレビが取り付けられ、走行中にテレビが視聴できることで、好評を博しました。さらに、登場時は非冷房でしたが、国鉄151系で採用された、天井設置形ユニットクーラーを本形式も改造の上取付け、冷房化されました。無料特急ながら、冷房化された本形式は評判が良く、長く夏期乗客増加の一端を担いました。淀屋橋伸延時に登場した特急用1900形の不足分を補うため、冷房化されていた本形式も1900形に編入され、3000形登場まで、京阪の看板列車として活躍しました。3000形の整備が進むにつれ、まず旧1810形の本形式がロングシート化、塗色変更、並びに昇圧準備工事も行った上、一般形に格下げされ、さらに3000形の増備に伴い、全車一般車に格下げ、また混雑緩和のため、中央に乗降扉を新設し、3扉化されました。その後急行用から普通洋間で幅広く運用されましたが、新性能車の導入により全車廃車されました。図面上段は、冷房化後の姿、下段は登場時の姿です。
 実車は、図面とほぼ同寸で、電動制御車の1810形、付随車の1884形、付随制御車の1888形が製造されました。1810形のうち3両は増結用の両運転台車で、付随車及び1815,1816にテレビが取り付けられ、テレビカーとなりました。1900形登場後に付随車2両を除き1900形に編入され引き続き特急用として活躍しました。3000形の登場に伴いロングシート化の上格下げされ、後に3扉化され、登場時の面影がなくなりました。冷房化されたのは一般車格下げ後です。1500V昇圧後も、使用されましたが、新性能車の登場により、全車廃車されました。

京阪1810形PDF図面 A41/120

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