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鉄道省モハ32000型3等電動制御車
鉄道省モハ32000型3等電動制御車です。モハ30000形に引き続き、欧米並みのシートピッチを採用しましたが、1760mmのシートピッチはそれまでの電車車輌の2等車と同じで快適な車内となりました。横須賀線電化後に投入され、好評を博しました。車体幅2805mm、車体長19200mmの大型車輌で、一次車では重量を支える強度を保つため魚腹形台枠を採用しました。二次増備車以降は台枠強度が向上したため長台枠とし、溶接技術の向上に伴い側面部のリベットの数も大幅に削減しました。下の図面は魚腹形台枠の第一次車です。第2次車以降は台車がDT12に変更されました。上の図面は第3次車で正面が半流になり、パンタグラフも後位側に設置されました。乗降扉は車端部付近に設置され、戸袋部および車端部がロングシート、そのほかの部分は固定クロスシートでした。正面は貫通路、貫通幌付きです。戦後は上越、東北線でも長距離電車として長く活躍しました。
実車は車体幅は同じですが、車体長は16200mmで運転台側正面非貫通、連結面には貫通路を有していました。妻面の雨樋は一直線で、無骨な風貌でした。シートピッチは1400mmと狭いのですが、関東圏では数少ないクロスシート車として好評を博しました。主として横須賀線を中心に運用されましたが、70系の登場に伴い身延線、飯田線等、地方線区に転出しその後も長く活躍しました。身延線ではトンネル高の関係で全面低屋根化改造され、特異な風貌は異彩を放ちました。身延線ではモハ62系(2代目)、及び115系、飯田線では119系の投入に伴い廃車されました。
鉄道省モハ32000形PDF図面 A4 1/120
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