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鉄道省モハ63000形3等電動制御車
鉄道省が戦時輸送用として製造したモハ63000形3等電動制御車です。悪化する製造環境に対応できるよう出来る限り簡素化された設計で、外観は丸屋根切妻タイプで、製造当初は3扉ロングシートで扉寸法は1000mmで、扉間には幅700mmの側窓が7組設置されて登場しましたが、戦争の激化により、座席半減車や、ついには無座席車まで登場しました。戦中だけでなく、戦後の荒廃期にも20m級規格型として、国鉄だけでなく、私鉄にも供給されました。戦後の混乱が落ち着いてからは、内装外装ともに程度の悪さが目立つため、更新修繕に際し、アコモデーションの向上に努めました。上段は平均的更新の姿でで、正面屋根のカーブ化、室内のセミクロスシート化、パンタグラフの連結面側への移設等、戦前の規格に近い姿に改造されました。下段は製造当初の姿です。
実車は4扉ロングシート車として登場その後の通勤車両の嚆矢となりました。戦後は、鉄道省のみならず大手私鉄にも投入されそれぞれの会社の車両大型化に貢献しました。しかし、戦時急増の簡易設計が仇となり、京浜東北線桜木町において火災が発生、多数の死者が出たことから、モハ73形に型式変更の上火災対策、内装の向上等の対策がとられました。
鉄道省モハ63000形PDF図面 A4 1/120
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